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「STripFET F8」で電力効率が向上 40VパワーMOSFET:STマイクロ STL300N4F8、STL305N4F8AG
STマイクロエレクトロニクスは、40VパワーMOSFET「STL300N4F8」「STL305N4F8AG」を発表した。強化したトレンチゲート技術を用いた「STripFET F8テクノロジー」を採用している。
STマイクロエレクトロニクスは2024年12月、40VパワーMOSFET「STL300N4F8」(産業グレード)および「STL305N4F8AG」(車載グレード)を発表した。どちらも既に提供を開始していて、1000個購入時の単価はSTL300N4F8が約0.83米7ドル(約133円)、STL305N4F8AGが約0.973米ドル(約153円)だ。
両製品は、強化したトレンチゲート技術を用いた同社の「STripFET F8テクノロジー」を採用している。これによって電力効率が向上し、バッテリー駆動の稼働時間を延長できる。また、高出力動作に伴う熱損失も低減し、熱管理が容易になる。
高出力の電気機器向け
いずれもドレイン定格電流が300A以上、最大オン抵抗が1mΩ、総電荷が65nC(代表値)。最大接合温度は175℃だ。高出力の電気機器での用途に適する。
特に車載グレードのSTL300N4F8は、車両全体におけるDC-DCコンバーターやモーター駆動に適する。具体的には、シートの位置調整やパワーウィンドウ、サンルーフ開閉、送風機およびファン、電動パワーステアリング、アクティブサスペンション、排出量削減に向けた制御システムなどが用途として挙げられる。
パッケージは、5×6mmのPowerFLATを採用した。また、車載向けには、ウェッタブルフランク構造を用いたパッケージオプションも選択できる。
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