Arm Cortex-M4コア搭載 モーター制御向け32ビットマイコン:東芝 M4K、M470グループ
東芝デバイス&ストレージは、Arm Cortex-M4コアを搭載した民生/産業用機器のメイン制御やモーター制御向け32ビットマイコン「M4K」グループに6品種、「M470」グループ1品種を追加した。
東芝デバイス&ストレージは2025年1月、民生、産業用機器のメイン制御やモーター制御向け32ビットマイコン「M4K」グループの6品種、「M470」グループの1品種を新たに製品化した。Arm Cortex-M4コアを搭載している。
2系統のモーター制御機能を搭載
動作周波数は、M4Kグループが最大120MHz、M470グループが最大160MHz。両製品とも2系統のモーター制御機能を搭載している。エンコーダーやプログラマブルモーター制御機能を備えていて、モーター制御時のCPU負荷を低減できる。
フラッシュメモリ、RAM、A-Dコンバーター、クロックの各チェック機構も従来製品を踏襲していて、機能安全対策に利用できる。家電機能安全規格であるIEC 60730 Class Bの認証取得に役立つサンプルプログラムも提供する。
従来製品のM470グループは、フラッシュメモリ容量は最大512Kバイトだったが、新製品は10万回の書き換え対応のまま1Mバイトに拡張し、高機能化する機器に対応した。また、FOTA(Firmware update Over The Air)対応機能を搭載することで、IoT化の要望に応える。
サンプル提供時には、導入検討に必要な製品ドキュメント類、サンプルソフトウェア、評価ボード、各周辺機能の制御インタフェースを持つドライバーソフトウェア類も提供する。Armエコシステムパートナーとも協調し、さまざまなニーズに応える開発環境も提供する。
主な用途は、民生用機器向けではエアコン、洗濯機、冷蔵庫など、産業用機器向けでは汎用インバーター、モーター機器、パワーコンディショナー、ロボットなどを見込む。
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