ニュース
「世界最小」1612サイズで1.2V駆動のTCXO、大真空:小型バッテリー機器向け
大真空は、サイズ1.6×1.2mmで1.2V駆動に対応したTCXO「DSB1612SLD」「DSB211SLD」を開発した。1.1〜2.0Vと低電圧での駆動が可能で、消費電力は1.73mWだ。
大真空は2025年4月、1.6×1.2mmの1612サイズで1.2V駆動に対応した、温度補償水晶発振器(TCXO)「DSB1612SLD」「DSB211SLD」を発表した。既にサンプル出荷に対応していて、同年5月から量産を開始する。
同製品は、スマートウォッチや紛失防止タグなど、小型かつバッテリー寿命が重視される機器での用途に適する。1.1〜2.0Vと低電圧での駆動が可能で、消費電力は1.73mW(26MHzでの代表値)と、同社従来品と比較して20%低減している。1612サイズで1.2V動作に対応したTCXOは「業界で初めて」(大真空)だという。
低電圧駆動ながら周波数特性を維持
出力周波数範囲が13〜52MHz、消費電流が最大1.7mA、スタンバイ時電流が最大3μA、起動時間が最長2.0ミリ秒だ。周波数安定度は、常温偏差で最大±1.5×10−6(2回のリフロー後)、−30〜+85℃では最大±0.5×10−6だ。
近年、モバイル機器の動作電圧は1.8Vからさらに低下する傾向にあり、それに伴って周辺回路やIOの電圧も低くなっている。そのためTCXOにも低電圧対応が求められていて、両製品はこうした需要に対応する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
ルネサスがローエンド32ビットマイコンを強化、メモリと動作温度範囲を拡大
ルネサス エレクトロニクスは、32ビットマイコン「RA」ファミリーを拡充し、ローエンドの「RA0」シリーズ第2弾「RA0E2」を発売する。メモリは最大128Kバイトのフラッシュメモリと16KバイトのSRAMを搭載。動作温度範囲は−40℃〜+125℃だ。
「砂粒サイズ」のインイヤー型デバイス向けチップLED、ams OSRAM
ams OSRAMは、インイヤー型デバイスやスマートリング向けのチップLED「CT ELLN51.14」を発表した。従来品より高輝度な光を照射できるため、指先や耳たぶなど、血流の豊富な部位に装着するデバイスでの測定精度が向上する。
スリープ時の電流は70nA、日清紡マイクロの昇圧DC-DCコン
日清紡マイクロデバイスは、民生機器向け昇圧DC-DCコンバーター「NC4650」シリーズを発売した。スリープ時の消費電流を従来品の4分の1に低減したほか、ノイズを抑制する低リップルモードを備えている。
消費電力56%減、体積比85%減の恒温槽付水晶発振器
セイコーエプソンは、OCXO「OG7050CAN」を開発した。同社従来品と比べて消費電力が56%減、体積比が85%減となっている。2025年4月からのサンプル提供開始を計画している。
小型、低ESRのセラミックパッケージ水晶振動子
日本電波工業は、0.8×0.6mmサイズのセラミックパッケージを採用した水晶振動子「NX0806AA」を発表した。小型、低背サイズながら、共振子をできる限り大きくすることで低ESRを達成した。

