低誘電と柔軟性を両立 先端半導体パッケージ基板向け樹脂:独自技術で高純度化
ユニチカは、先端半導体パッケージ基板用材料として適用可能な低誘電ビスマレイミド樹脂「UMI-0」を開発した。独自の高純度化技術により酸成分を極限まで低減し、優れた低誘電正接と柔軟性、接着性を両立する。すでに量産化体制を確立している。
柔軟な分子設計と高純度化技術を活用
ユニチカは2026年9月、先端半導体パッケージ基板用材料として適用可能な低誘電ビスマレイミド樹脂「UMI-0」を開発したと発表した。すでに量産化体制を確立している。
先端半導体パッケージ基板に使用される樹脂には、電気信号のエネルギー損失を抑える低誘電正接が求められる。低誘電特性や耐熱性の確保のため、低誘電樹脂には剛直な芳香族骨格が広く用いられるが、樹脂全体を芳香族骨格のみで構成すると柔軟性が足りず、温度変化に伴う変形に追従しにくくなる可能性がある。
UMI-0は、柔軟な脂肪族骨格を有する分子設計と、独自の高純度化技術を組み合わせた液状の熱硬化性ビスマレイミド樹脂だ。ビスマレイミド樹脂の製造工程では、酸成分が不純物として残存するが、これを独自技術で低減し、酸価1.0mgKOH/g未満を実現した。これにより、優れた低誘電正接に加え、他樹脂との配合時における相溶性の向上、組成物の低粘度化、安定したハンドリングを実現する。
柔軟な脂肪族骨格により、半導体パッケージの製造工程や使用環境で発生する熱応力を緩和し、クラックや界面剥離の抑制、基材に対する接着性の向上に寄与する。樹脂成分自体が常温だと液状で、25℃での粘度は約2パスカル秒と低粘度で流動性に優れるため、樹脂組成物の粘度調整やフィラーの高充填化への活用が期待される。
各種有機溶剤への溶解性にも優れ、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂に配合することで、誘電特性の改善、熱分解開始温度の向上、可とう性の付与が可能だ。先端半導体パッケージ基板のほか、導電ペーストや高耐熱性接着剤などへの展開もできる。
※本記事は制作段階で生成系AIを利用していますが文責は編集部に帰属します(ITmedia AI倫理ポリシー)。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
関連記事
リチウムイオン電池を10%軽量化 東レの集電体用フィルム
東レは、酸化・還元耐性、金属密着性、機械特性、熱特性を兼ね備えた、負極集電体用フィルムを開発したと発表した。従来の銅箔に比べて集電体の重量を約50〜60%削減でき、電池セル全体でも約10%の軽量化を見込む。
低窒素含有のダイヤモンド基板、イーディーピー
イーディーピーは、半導体デバイス開発向けに、窒素含有量を0.5ppm以下に低減したダイヤモンド単結晶基板とウエハーを発売する。基板サイズは1×1〜30×30mmで、ウエハーは1インチだ。
Tg 230℃の高耐熱性 SiC向けエポキシ樹脂封止材
住友ベークライトは、SiCパワーモジュール向け固形エポキシ樹脂封止材料「EME-G785」シリーズの量産を開始した。ガラス転移温度は230℃で、SiCモジュールでの絶縁信頼性向上に寄与する。
熱伝導率2.7W/m・Kの多層基板用フィルム
パナソニック インダストリーは、高熱伝導性多層基板用フィルム「R-2400」を開発した。2.7W/m・Kと優れた熱伝導率で熱対策部品点数を削減するほか、樹脂流れ性にも優れていて、電子回路基板の多層化による機器の小型化に寄与する。
AI/HPC用ガラスビア向け 低収縮特性の銅ナノペースト
エレファンテックは、独自の自己組織化銅ナノ粒子技術を用いた、ガラス基板貫通ビアフィル用銅ナノペースト「SAphire G」を開発した。熱衝撃試験後もボイドやクラックが発生しない緻密な導体形成が可能だ。

