統合型RFサンプリングトランシーバー:日本TI AFE7444、AFE7422
日本テキサス・インスツルメンツは、4つのA-Dコンバーターと4つのD-Aコンバーターを1チップに集積した、統合型RFサンプリングトランシーバー「AFE7444」(4チャンネル内蔵)と「AFE7422」(2チャンネル内蔵)を発表した。
日本テキサス・インスツルメンツは2019年3月、4つのA-Dコンバーターと4つのD-Aコンバーターを1チップに集積した、統合型RFサンプリングトランシーバーを発表した。4チャンネル内蔵の「AFE7444」と、2チャンネル内蔵の「AFE7422」の2種で、17×17mmのFCBGAパッケージで供給する。
10M〜6GHzの幅広い周波数範囲に対応
10M〜6GHzの幅広い周波数範囲と最高水準のIBW(瞬間信号帯域幅)により、最高で6倍高いデータスループットを可能にした。1個のデバイスで、最大8本のアンテナと16本のRF周波数帯をサポートできる。
また、周波数変換ステージを追加することなく、Cバンド帯内の入力周波数を直接サンプリングできる。これにより、局部発振器やミクサ、アンプ、フィルタなどが不要になった。
AFE7444は、D-Aコンバーター当たり最大9Gサンプル/秒、A-Dコンバーター当たり最大3Gサンプル/秒のサンプリングレートを提供する。4本のアンテナそれぞれで、最大800MHzの情報を送受信できる。AFE7422は、2本のアンテナでそれぞれで、最大1.2GHzの送受信に対応する。
現在、量産出荷中で、100個受注時の参考単価は、AFE7444が1749.90米ドルから、AFE7422が1249.90米ドルから。防衛や試験/計測機器分野で、レーダー、ソフトウェア無線、5Gワイヤレスなどに活用できる。
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