スプリットゲート構造を採用した車載向けNch MOSFET:ローム RF9x120BKFRA、RQ3xxx0BxFRA、RD3x0xxBKHRB
ロームは、車載向けNch MOSFET「RF9x120BKFRA」「RQ3xxx0BxFRA」「RD3x0xxBKHRB」を開発した。10機種を用意し、パッケージは2.0×2.0mmのDFN2020Y7LSAA、3.3×3.3mmのHSMT8AG、6.6×10.0mmのTO-252(DPAK)の3種から選択できる。
ロームは2024年7月、車載向けNch MOSFET「RF9x120BKFRA」「RQ3xxx0BxFRA」「RD3x0xxBKHRB」を発表した。10機種を用意していて、当面は合計で月産1000万個を予定する。サンプル価格は、1個あたり500円(税別)となる。
耐圧は40/60/100Vから選択可能。MOSFETのゲートを複数に分割して電子の流れを調整する、スプリットゲート構造を採用した。最大ジャンクション温度は150℃または175℃で、車載電子部品規格「AEC-Q101」に準拠している。
パッケージは3種から選択可能
パッケージは、2.0×2.0mmのDFN2020Y7LSAA、3.3×3.3mmのHSMT8AG、6.6×10.0mmのTO-252(DPAK)の3種から選択できる。DFN2020Y7LSAAの端子には、下面電極パッケージでリードフレームの側面にめっき加工を施した、ウェッタブルフランク形成技術を採用した。また、DPAKの端子はガルウイング形状となっている。
ドアロックやパワーウィンドーなどの車載向け各種モーター、LEDヘッドライト、車載ディスプレイ、インフォテイメント、ADAS(先進運転支援システム)などでの用途に適する。
同年10月には3.3×3.3mmのDFN3333パッケージ品と5.0×6.0mmのHPLF5060パッケージ品を、2025年には80V品を量産する。さらに、Pch品も追加する予定だ。
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