ジャンク品の中華製オシロスコープを修理する(1):Wired, Weird(2/2 ページ)
筆者が修理の技術を指導している友人が、難しいオシロスコープの修理に挑戦していた。今回はその修理の過程を報告する。修理していたオシロスコープは中国Hantekの「DS05062B」で、ヤフオクにジャンク品として出品されていたものだ。
強引に液晶パネルを点灯させたが……
液晶のLEDは8.5V程度で点灯を開始した(図3)。液晶のライトは3個のLEDを直列に接続しているようだ。これなら、USBの5V電圧を昇圧して、9Vを作れば良いだろう。液晶パネルを強引に点灯させた写真を図4に示す。
図4で示すように、オシロスコープに液晶パネルを戻した。当初は液晶を点灯させることで故障原因が何かが分かると考え、液晶を点灯させた。しかし、操作スイッチを押してもなにも反応しなかった。このことから、オシロスコープのCPUが動作していない可能性が高いと判断した。CPU基板の写真を図5に示す。
図5上はオシロスコープの制御基板の部品面で、赤枠で囲った部分がCPU部だ。下図は同じ基板のハンダ面だ。制御基板の左側はオシロスコープの信号入力を接続したアナログ部で、右側が液晶に表示するCPU部だ。放熱板が取り付けられたICを除き、実装されている部品のデータシートは見つかった。しかし操作してもCPUは全く反応しなかったので、CPUが動作してないようだ。CPUの拡大写真を図6に示す。
図6中央でコネクターの下にあるのがCPUの「s3c2440al」でSamsung製だった。図6で分かるが、CPUのリードが見えない。このCPUのデータシートを確認したところ、289ピンのフリップチップのICだった。17×17のピン配列のハンダボールで制御基板にハンダ付けされているようだ。
筆者は25年近く前に後工程の仕事を経験し、この頃にフリップチップの製造を試みたことがある。当時を振り返ると、フリップチップは実装難易度が高いICだった。そしてフリップチップの実装における最大の弱点も思い出した。恐らく動作不良の原因はフリップチップICのハンダ付け不良だろう。続きは次回に報告する。
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