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“最良最強のソリューション”をお届けします!――2014年の決意ソリューションコラム 第11回

ルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)とアナログ・デバイセズとの協働によるマイコンとアナログエンジニア支援サイト「Solution-Edge」は2014年、さらに進化を遂げる――。エンジニアの悩みを解決する“ソリューション”をより多く構築し、より手軽に使える環境を構築していくという。2014年のSolution-Edgeの活動方針などについて、Solution-Edgeプロジェクトオーナーである伊藤栄氏(ルネサス第二ソリューション事業本部主席事業主幹兼汎用第一事業部長)と殿村裕氏(アナログ・デバイセズ代理店統括営業部/コアマーケット統括部シニアディレクター)に聞いた。

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2014年は大きな飛躍の年に

――新年、明けましておめでとうございます。

殿村裕氏 明けましておめでとうございます。2012年にスタートしたSolution-Edgeにとって2014年は3年目。1年目、2年目よりも、大きな飛躍の年にしたいと、Solution-Edgeに携わるスタッフ全員が意気込んでいます。

伊藤栄氏 明けましておめでとうございます。殿村さんのおっしゃる通り、2014年は、大きな飛躍の年としたいですね。

 少しわれわれルネサス エレクトロニクス(以下、ルネサス)の紹介になりますが、2013年12月に大きな組織変更を行いました。事業組織を自動車分野を担当する「第一ソリューション事業本部」と産業/家電/OA/ICTなどの非自動車分野を担当する「第二ソリューション事業本部」の2本立てとなりました。この組織変更は、ルネサスが宣言しているデバイスサプライヤーからプラットフォーム/ソリューションプロバイダーへの進化を実現するためのものです。プラットフォーム/ソリューションプロバイダーとして、より優れたバリューをお客さまに提供するためには、オープンエコシステムが必要です。そして、その先例が、Solution-Edgeであり、ベストパートナーであるアナログ・デバイセズとともに、2014年はさらにSolution-Edgeを盛り上げたいと思います。


ルネサス第二ソリューション事業本部主席事業主幹兼汎用第一事業部長 伊藤栄氏(左)とアナログ・デバイセズ代理店統括営業部/コアマーケット統括部シニアディレクター 殿村裕氏

――Solution-Edgeにとって、2013年はどのような1年でしたか。

殿村氏 開設1年となる2013年5月にWebサイトを全面的にリニューアルし、より多くの情報を、より多くの方に提供できる体制を構築しました。また、2013年には、開設以来、開発を進めてきたインターポーザボード「SE SP-01」の提供をスタートさせることもできました。

 SE SP-01は、Solution-Edgeが提供するルネサス製マイコンとアナログ・デバイセズ製アナログICを組み合わせたソリューションを実際に評価、開発する場合に不可欠な要素であり、Solution-Edgeにとって軸となるボードです。

 そういった意味で2013年は、エンジニアを支援するソリューションを提供するための準備を着々と整えた1年だったと思います。

伊藤氏 2013年は、インターポーザボードの提供をスタートできたことは大きな前進だったと捉えています。

 お客さまにとって、マイコン応用システムにおけるソフトウェア開発の負荷はますます、重くなってきています。今回、アナログ・デバイセズとルネサスの開発環境を結合した形でソフトウェアを含めたシステム開発が可能な環境を提供できるようになったことは、お客さまの開発TATを縮め、かつ両社の製品の良さをより引き出すことに貢献するものであると思います。

お客さまにとって最も優れたバリュー(価値)を提供する

――あらためて、Solution-Edgeの狙い、目指すところをお聞かせください。

殿村氏 『お客さまにとって最も優れたバリュー(価値)を提供する』というコンセプトは、開設以来、変わっていません。マイコン世界シェアトップのルネサスと、コンバータ、ミドルエンド/ハイエンドアンプといった信号処理用アナログICトップのアナログ・デバイセズという最強のメーカー同士がオープンな形で協働することで“最良”の価値/ソリューションを実現できると考え、活動を行っています。

伊藤氏 ルネサスとアナログ・デバイセズの製品の多くは、競合しない補完関係にありますが、一部製品で競合することは事実です。そうした競合製品については、市場のメカニズムに沿って(推奨する部品を)決めるなど、両社は公正でオープンエコシステムで、最良最強のソリューションを提供しようとしています。

――2014年のSolution-Edgeとしてどのような活動を計画されていますか。

伊藤氏 2014年は、過去2年近くかけて構築してきたソリューションを、より多くのエンジニア、お客さまに実際に届け、使ってもらうための活動を強化していきます。

 具体的には、「Webサイトによる情報提供機能強化」「プロダクト/ソリューションの充実」の施策を進めていく予定です。

製品・サポートを実際に提供する販売代理店を整備していく

――各施策の詳しい内容をお教えください。

殿村氏 まず、Webを通じたソリューション情報提供だけでなく、そのソリューションに関連する製品・サポートを実際に提供する販売代理店を整備していく方向で検討を重ねています。


インターポーザボード「SE SP-01」の量産バージョン。初期のものと違いSolution-Edgeのイメージカラーと同じ「ブルー」の基板になった。2014年3月ごろから、通販型販売代理店を通じて、いよいよ一般向けに販売が開始される

 その第1弾として、Webやカタログを通じた通販型販売代理店の連携を強化します。先ほど、紹介したインターポーザボード/SE SP-01ですが、これまでは一部のお客さまへの提供にとどまり、誰でも気軽に手に入れることはできませんでした。そこで、今回、連携を強化する通販型販売代理店でSE SP-01を2014年3月ごろから販売する計画です。

伊藤氏 同時に、実際の開発〜量産をサポートする販売代理店/特約店とのパートナー関係の構築も進めていきます。Solution-Edgeが提案するソリューションに関して、マイコンとアナログの両方の知識を持つ販売代理店/特約店による詳細なサポートで、お客さまを直接支援したいと考えています。

さまざまな情報をより多く発信していく

――Webサイトの位置付けは。

伊藤氏 これからさらに充実させるソリューションを中心に、Solution-Edgeの活動報告やパートナー情報など、さまざまな情報をより多く発信していく。ソリューションのアプリケーションノートやサンプルソフトウェアの配布などもWebを通じて実施しており、これらの機能も一層強化していきます。

殿村氏 また、Solution-Edgeは、マイコン/アナログの双方をカバーした高度なサポートが提供できる体制を整えています。ぜひ、技術的な課題を抱えている方、良いソリューションをお探しの方など、Webサイトに設けている「お問い合わせ窓口」を通じて、われわれに相談してもらえればとも思います。

 2014年のSolution-Edgeの活動は、販売代理店/特約店などのパートナーとともにお客さまに直接、ソリューションを届けるところまで広がります。

無限の可能性を秘める最強製品を組み合わせたソリューション

――「プロダクト/ソリューションの充実」では、どのようなことを行われますか。

殿村氏 ルネサスのマイコン、アナログ・デバイセズのアナログICと最強の製品を組み合わせたソリューションの提案を行っていますが、これまでは、産業機器市場などで実績のある製品同士を組み合わせたソリューションの提案がほとんどでした。

 2014年は、こうした実績ある製品をベースにしたソリューション提供とともに、お客さまからの注目度が高い両社の新製品同士を組み合わせたソリューションの構築、提案も積極的に行う予定です。

伊藤氏 ルネサスは、マイコンのトップメーカーとして、これまでハイエンドからローエンドの事業領域に手厚い製品群を供給してきました。2013年には、さらに製品構成を充実させるべく、ミドルレンジに位置する「RXファミリ」の新製品を投入し、さらに画期的な性能を実現するハイエンド「RZファミリ」を投入しました。

 2014年のSolution-Edgeは、こうした最先端マイコンを使ったソリューションを数多く提供していきます。

殿村氏 アナログ・デバイセズとしても、トップシェアを誇る高速・高精度データコンバータ、オペアンプを中心にで、他社ではマネできない新製品を投入し続けていきます。特に、アナログ・デバイセズでは、高速/高精度を低消費電力で実現する新製品の強化を徹底しています。そうした製品と、ルネサスの最先端製品を組み合わせて、市場ニーズの強い「低消費電力化」や「ハイパフォーマンス信号処理」を実現する最先端ソリューションをご紹介していく予定です。

伊藤氏 あらためて考え直しても、RX、RZファミリなどのルネサス・マイコンと、アナログ・デバイセズの最新アナログ製品の組み合わせは、まさに「最強」ですね。どんなソリューションとして仕上げられるか、今から楽しみですね。

殿村氏 本当にそうですね。最強製品と最強製品を掛け合わせることで、無限の可能性があると思います。2014年は、最強のソリューションを、お客さまに最良の形で提供していきますので、ぜひ、期待してください。




提供:ルネサス エレクトロニクス株式会社 / アナログ・デバイセズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2014年5月31日

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2014年9月、ルネサス エレクトロニクスのイベント「DevCon Japan2014」にて、加賀デバイスブースにてソリューションエッジのインターポーザボード「SE SP-01」を使ったデータ・アクイジション・システムのデモが披露されました。今回は、このデモの詳細を加賀デバイスの開発担当者自らがご紹介します。

アナログ・デバイセズの実用回路集「Circuits from the Lab」を活用して、ルネサス エレクトロニクスのマイコン評価環境とつないで、お手軽、簡単データアクイジションシステムを構築してみましょう!

ソリューションコラムでは、これまでSE SP-01を使用したさまざまなバリエーションのデモをご紹介してきました。今回ご紹介するのは、アナログ・デバイセズの超低消費電力18ビット1Mサンプル/秒のA/DコンバータAD7982を、なんとGR-KURUMIを使用して制御&デバッグをします!

電子工作好きの皆さんにはおなじみの小型電子工作ボード(ガジェット)「GR-SAKURA」。このGR-SAKURAにセンサーを接続していろいろな装置作りにチャレンジしている方も多いと思います。そして、いろいろ工作しているうちに「もっと高精度なセンサーを使いたい」という欲求が生まれているかと思います。でも、高精度センサーをGR-SAKURAを接続するには、結構な技術力が要求されます。そこで、今回、Solution-Edgeオリジナルのインターポーザボード「SE SP-01」を使って、GR-SAKURに高精度センサーを手軽に取り付ける手順とプログラムをご紹介します。ぜひ、皆さんもSE SP-01でGR-SAKURAを究極まで進化させてください。

前回のソリューションコラムでは、SE SP-01を使って手軽にシステム構築ができる一例を紹介しました。今回は、前回に組み上げた評価環境を実際に動作させていく様子をご紹介します。SE SP-01の素晴らしさを、よりご理解頂けると思います。

アナログ・デバイセズ製の各種デバイスと、ルネサスエレクトロニクス製マイコンボードを簡単につなぐことができるようになるインターポーザボード「SE SP-01」。実際どれくらい簡単なのでしょうか。早速、SE SP-01を使ってシステムを組んでみましょう。

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