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PWMとPFM

» 2010年07月09日 00時00分 公開
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PWMとPFM

図1 図1 PWMとPFM
(a)がPWM、(b)がPFMである。PWMは周波数が一定、PFMではパルス幅が一定である。

 PWMはパルス幅変調(Pulse Width Modulation)、PFMはパルス周波数変調(Pulse Frequency Modulation)の略である。いずれも、スイッチング・レギュレータやLED調光などの制御用信号として頻繁に用いられている。例えば、スイッチング・レギュレータでは、スイッチング素子のオン/オフを切り替え制御にPWM信号とPFM信号が使われている。

 PWM方式とPFM方式の違いは何なのだろうか(図1)。PWM方式は、周波数は一切変えずに、パルス信号の幅だけを変化させる方式である。一方のPFM方式は、PWM方式のまったく逆の方式だと言える。つまり、パルス幅は一切変えずに、周波数だけを変化させる方式である。

軽負荷時の効率改善に欠かせないPFM

 PWM方式とPFM方式。スイッチング・レギュレータにおいて、この二つの方式はどのように使い分ければ良いのか。それを知るためにはまずは、両者のメリットとデメリットを把握する必要があるだろう。

 PWM方式のメリットは、出力電圧のリップル成分を小さくできることと、負荷変動に対する応答性能を高められることの二つがあげられる。デメリットは、消費電力が大きいことである。一方のPFM方式のメリットとしては、消費電力を低く抑えられることが挙げられる。周波数を低くすればするほど消費電力は小さくなる。しかし、出力電圧のリップル成分は大きくなってしまう。さらに、負荷変動に対する応答性能は劣化してしまう。

 そこでスイッチング・レギュレータでは現在、通常動作時にはPWM方式を、軽負荷時にはPFW方式を採用するのが一般的である。PMW方式を使った場合、通常動作時には90%を超える変換効率を得られても、軽負荷時にはスイッチングによる損失が支配的になるため変換効率が大幅に低下してしまうからだ。そこで、スイッチングの回数を減らせるPFM方式を軽負荷時に適用し、変換効率の低下を防いでいる。

 ただし、出力電圧に含まれるリップル成分の増加に注意を払わなければならない。負荷として使用するLSIの電源電圧範囲を超えてしまう可能性があるからだ。そこで、現在アナログ半導体メーカーでは、PFM制御を採用しながらも、リップル成分を小さく抑える工夫をスイッチング・レギュレータICに盛り込んでいる。


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提供:日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2013年3月31日

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