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第22回 MSP430 LaunchPadでキッチンタイマを作ろう 〜スイッチ追加編〜宮崎 仁のマイコン基礎の基礎

» 2014年07月30日 00時00分 公開
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 前回に引き続いて、最大99分50秒の時間を設定できるキッチンタイマを設計・製作します。マイコンボードは、テキサス・インスツルメンツ(TI)のMSP430™ LaunchPadバリュー・ライン開発キットを使用します。

回路に押しボタン・スイッチを追加する

図1 全体の回路図

 前回までで、ダイナミック点灯による4桁表示(最大99分59秒)と、1秒カウントダウンを同時に実行する回路とソフトウェアの作成ができました。今回は、押しボタンを用いたスタート/ストップの機能を追加してみましょう。

 まず、3個の押しボタン・スイッチを追加して、回路を完成させます(図1)。

 システム設計編(連載の第18回)において、汎用I/OポートのP2.6にスタート/ストップ・ボタン、P2.5に数値設定ボタン、P2.4に桁選択ボタンを接続するようにポートを割り当ててあります。各スイッチは内蔵抵抗でプルアップし、スイッチが押されなければH、スイッチが押されればLになるようにしています。なお、ターゲット基板上のスイッチは使用しないので、ジャンパを抜いてP1.3から切り離してください。

 また、カウントダウンによって残り時間00分00秒になったとき、お知らせLEDを点滅します。このお知らせLEDには、ターゲット基板上に搭載された赤色LED(P1.0に接続)をそのまま利用します。

スイッチ検出機能をプログラムに追加する

図2 押しボタン・スイッチ検出のテストプログラム

 次に、この押しボタン・スイッチをマイコンから利用するために、スイッチが押されたかどうかを検出するプログラムを追加します。押しボタン・スイッチの状態を監視するには、スイッチ割り込みを使う方法と、4msごとのタイマ割り込みを利用する方法があります。ここでは、タイマ割り込みを利用してチャタリング防止付きのスイッチ入力を実現します。

 前回作ったプログラムでは、4msごとにTimer0 割り込みサービスが起動されて、ダイナミック点灯の制御を行います。さらに、カウントダウンモード(mode == 1)ならば1秒に1回秒数を減らします。今回は、ダイナミック点灯制御とカウントダウンの間にスイッチ入力ポート(P2.6、P2.5、P2.4)を読み込んで、スイッチが押されたかどうかの判定を行えば良いわけです。

 単にスイッチの状態を見るだけなら、入力ポートの値がHならスイッチは押されていない、入力ポートの値がLならスイッチは押されていると判断します。ただし、スイッチが押されたり、離されたりする瞬間には、ごく短時間ですが接点が付いたり離れたり振動的になるチャタリングという現象が起こります。そのため、スイッチを1回だけ押したつもりでも、マイコンはスイッチが何回も押されたと判定してしまうことがあります。

 ここでは、スイッチの状態がHからLに変化し、かつ2回続けてLだったときに1回ボタンが押されたと判定します。1回だけLになってHに戻った場合は、チャタリングと判断して無視します。

 スイッチ検出と、それを利用したモード切替を追加したプログラム例を図2に示します。なお、図2にはグローバル変数の宣言とTimer0 割り込みサービスの部分だけを示しています。


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提供:日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2015年3月31日

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