ZigBeeとは、近距離の無線接続に向けた通信規格の1つ。センサ・ネットワークを主な用途に想定して開発された。「ジグビー」と発音する。物理層とMAC(Media Access Control)層については、「IEEE 802.15.4」として規格化されている。論理層以上の電子機器間をつなぐ通信プロトコルなどは業界団体「ZigBee Alliance」で仕様が策定されている。ZigBee Allianceには、テキサス・インスツルメンツ(TI)やコムキャスト、ランディス・ギア、クローガー、ルグラン、フリースケールセミコンダクタ、NXPセミコンダクターズなど400を超える企業が参加している。
ZigBeeの最初の仕様は2004年末に策定された。「ZigBee 2004」がそれだ。現在(2015年1月)から10年以上も前のことだ。ところが、その重要度は色あせることはなく、逆にますます高まっている。その理由は、新しいアプリケーションとして、IoT(Internet of Things)やM2M(Machine to Machine)、スマート・グリッド、スマート・メーターなどが登場しているからだ(図1)。
例えば、IoTでは、さまざまなモノにセンサ・モジュールを取り付け、さまざまな情報を取得し、電子機器の制御に生かす。その結果、電子機器の利便性や快適性を高めるだけでなく、新たな機能を付加できるようになる。この際に問題になるのは、センサ・モジュールへの電源供給である。多くのセンサ・モジュールに電源ラインを設置するのは現実的ではない。従って、電池駆動が大前提となる。このため、センサ・モジュールの消費電力削減が不可欠になる。
こうした要求にZigBeeは合致する。低速だが低消費電力な点が特長だからである。ZigBee Allianceによると、「末端の装置においては、通信量を抑えることによりアルカリ単3乾電池2本で数カ月〜2年間の稼動を目指し、コスト面でもLSI単価で2米ドル程度を目指した」という。従って、IoTやM2M、スマート・グリッドなどの用途に最適なわけだ。
使用可能な周波数帯域は2.4GHz帯のほか、902M〜928MHzの900MHz帯と、868M〜870MHzの800MHz帯である。データ転送速度は2.4GHz帯使用時に250kビット/秒程度、900MHz帯使用時に40kビット/秒程度、800MHz帯使用時に20kビット/秒程度が得られる。ネットワークのトポロジーとしては、スター型やツリー型、メッシュ型をサポート可能だ。
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提供:日本テキサス・インスツルメンツ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2015年3月31日
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