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» 2024年02月08日 10時00分 公開

「6つのメガトレンド」に照準 2023年の難局を切り抜け、長期成長の基盤を固めたMicrochipMicrochip Technology 社長兼CEO Ganesh Moorthy氏

5GやIoT、データセンター、eモビリティなど「6つのメガトレンド」にフォーカスして事業展開を進めるMicrochip Technology。2023年は世界的に半導体需要が減速する中にあっても、長期的成長に向けた戦略を推進し、難局を突破した。引き続き需要の先行きが見えない2024年だが、マクロ経済環境が好転した際に機を逃さない万全の態勢を整備し、主要メガトレンド分野における顧客の課題を解決するトータルシステムソリューションを強化しているという。今回、同社の社長兼CEO(最高経営責任者)を務めるGanesh Moorthy氏に2024年の事業戦略を聞いた。

[PR/EDN Japan]
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不透明な環境に動じない、継続的な成長と安定性を実現

――2023年の市況とMicrochipの展開/成果について教えてください。

Ganesh Moorthy氏 2023年の特筆すべき点は序盤でビジネスの勢いが加速したことと、その後のマクロ経済の不安定化だ。このような中でも、Microchipは安定性、回復力、長期的な成長力をさらに高める一連の戦略を通して難局を切り抜けることができた。需要減少の見通しに対する戦略的対応としては、顧客の在庫リスクの軽減支援や、ほとんどの製品のリードタイムを52週間から8週間未満に短縮したことなどが挙げられる。

 当社の堅調な現金創出力は、戦略の有効性を明確に示している。2023年11月には85期連続の四半期配当を発表し、創業以来79回目の増配を記録。2023年中、配当と自社株買いを合わせて約17億米ドルを株主に還元した。

 同時に、戦略的重点分野として主要市場のメガトレンド(5G[第5世代移動通信]インフラストラクチャ、IoT[モノのインターネット]、データセンター、eモビリティ、持続可能性、ADAS[先進運転支援システム])のトータルシステムソリューションに注力し、引き続き健全なデザインウィンのパイプラインを推進。マクロ経済状況の好転と共に長期的成長に向かう態勢を万端に整え、2024年を迎えた。

トータルシステムソリューションに注力

――2024年、注力する市場セグメントや戦略を教えてください。

Moorthy氏 当社の多様な製品ポートフォリオは、航空宇宙/防衛ソリューションからデータセンター、自動車、医療機器、産業用機器、通信インフラストラクチャに至るまで、幅広いアプリケーションにおいてイノベーションへの足掛かりとなっている。

 当社は主要なメガトレンド分野における顧客の課題を解決するトータルシステムソリューションに注力することで、これらのアプリケーション全体において強固なデザインウィンのパイプラインを構築している。

 また、より完全なソリューションを構築することでコストと開発リスクを低減し、社内製造能力と外注製造能力を組み合わせてポートフォリオ全体の供給回復力を高めるなど、競合他社との差別化を図れるメリットも顧客に提供している。

――需要の先行きが見えない2024年、顧客との信頼に基づく供給関係についてどのようにお考えですか。

Moorthy氏 このような厳しい時期においては、短いリードタイムを維持することが最も効果的な戦略だと考えている。予測不可能な環境に対応する上で、顧客と当社、双方の機敏性と効率性が高まるからだ。

 同時に、顧客の要望に応えるだけでなく、マクロ経済環境が好転した際に堅調かつ長期的な成長を可能にする最適な在庫バランスを目指している。

エッジへの生成AI導入など、新技術の価値実現に向けた課題解決へ

――大規模AIモデルが急速に発展し、クラウドサーバとモバイルデバイスにおいて大規模モデルの進化が進んでいます。このような変化に関連して、顧客からはどのようなチップ需要が生じていますか。また、半導体メーカーはどのような技術的課題に取り組む必要があるのでしょうか。

Moorthy氏 生成AIのインフラストラクチャ要件は、従来のAIモデルの10〜100倍になると推定されている。あらゆるデータセンターインフラストラクチャはこのトレンドの影響を受けることになる。

 生成AIの成功は、先進的なAIプロセッサだけで達成できる訳ではない。データセンターの冷却性能、効率性、セキュリティを向上させながら、全てのデータを保存または処理するための半導体も必要になる。これらの課題は、5G、クラウドサービス、従来のAI/ML(機械学習)アプリケーションなどの技術を事業者がサポートできるようにと、当社が解決してきた実績のあるデータセンターの課題だ。生成AIをデータセンターとオンプレミスサーバに導入する際も、事業者は同様の課題に、これまでよりもさらに深刻な形で直面することになる。

 多くの事業者が、患者モニタリング、自動車の交通違反検出などのIoTアプリケーションにおいて、生成AIがネットワークエッジにも拡大されると考えている。現在の最新のエッジAIソリューションはその道筋を示しているかもしれないが、その実現は従来のAIよりも困難なものになる。当社では既にこうした課題に着目している。

 一例として、現行のWi-Fiデバイスを使ってブリッジへのシリアルポートを作成することで、8ビットマイクロコントローラーのUARTから生成AIにアクセスできるようにする方法を探っている。エンドポイントがデータセンターにコールバックしなくてもエッジで生成AIを独占的に操作できるかどうかはまだ分かっていない。このイノベーションは初期段階だ。

 当社が参入しているどの市場に対してもそうだが、Microchipはその業界で最も基礎的なシステム設計の課題をできるだけ簡単に解決できるようにすることを目標としている。こうした基本的な課題は生成AIにも当てはまり、生成AIやその他の新しい技術が期待される価値を実現する前に解決する必要がある。

――世界経済と業界を取り巻く環境が不透明な中、事業の継続的な成長と安定性を実現するための計画と戦略を教えてください。

Moorthy氏 これまで半導体業界で経験したあらゆるサイクルと同様、この不透明な時期に対しても、持続可能な長期的成長に主眼を置きつつ、必要に応じて短期的な変更を実施するためにその速度と即応性を調整するという実証済みの戦略で臨む。

 この戦略こそがMicrochipの安定性と回復力の源泉だ。この戦略は、弊社の社風、従業員、熟練のリーダーシップを基盤とする会社方針に深く根ざしている。

 戦略的重点をトータルシステムソリューションに置いていることもMicrochipの長期的な成長と成功に大きく寄与している。今後もMicrochipの市場における地位を有利にするデザインウィンのパイプラインを推進するとともに、厳しいビジネス状況においてもかけがえのないチームメンバーを引き留められるよう従業員の育成と能力向上に対して継続的に投資していく。

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提供:マイクロチップ・テクノロジー・ジャパン株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2023年3月7日

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