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SE SP-01でGR-SAKURAに高精度センサーを取り付ける手順とプログラムGR-SAKURAを究極進化させる必須アイテム!?

電子工作好きの皆さんにはおなじみの小型電子工作ボード(ガジェット)「GR-SAKURA」。このGR-SAKURAにセンサーを接続していろいろな装置作りにチャレンジしている方も多いと思います。そして、いろいろ工作しているうちに「もっと高精度なセンサーを使いたい」という欲求が生まれているかと思います。でも、高精度センサーをGR-SAKURAを接続するには、結構な技術力が要求されます。そこで、今回、Solution-Edgeオリジナルのインターポーザボード「SE SP-01」を使って、GR-SAKURに高精度センサーを手軽に取り付ける手順とプログラムをご紹介します。ぜひ、皆さんもSE SP-01でGR-SAKURAを究極まで進化させてください。

» 2014年04月21日 09時00分 公開
[PR/EDN Japan]
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 「SE SP-01」は、ルネサスエレクトロニクス製マイコン評価ボード(Renesas Starter Kit:以下、RSK)とアナログ・デバイセズ製の評価ボードや実用回路集(以下CFTL)を中心に、さまざまな組み合わせが簡単に接続することができます。

 しかし、SE SP-01の汎用性はこれだけにとどまりません。今回はピンク色の基板が目をひくGR-SAKURAとCFTLボードCN0189を使った角度センサーデモを紹介します。

GR−SAKURAとは

 GR-SAKURAのGRはGadget Renesas、「がじぇっとるねさす」が提供する小型のリファレンスボードです。RX63Nマイコンが搭載されています。GR-SAKURAの基板サイズや、外部拡張端子はArduino UNO(アルドゥイーノ・ウーノ)互換で設計されており、Arduinoの各種シールドが流用可能な構成になっています。また、開発環境はWebアプリを使ったクラウド・コンパイル環境(Renesas Web Compiler)を実現しており、極めて低コストでマイコン開発を始めることができるようになっています。

 GR-SAKURAについて詳しくはこちらがじぇっとるねさす紹介ページ)を参照してください。

実用回路集(CFTL)CN0189とは

 実用回路集Circuits from the Lab®はアナログ・デバイセズのコンテンツです。従来のデバイス単体の評価ボードや、ドキュメントだけのアプリケーションノートではなく、さまざまなアプリケーションにそのまま適用していただけるよう、デバイスを組み合わせて基板を制作し、評価を実施し、そのレポートとともに回路図や評価ソフト、基板製作のためのデータを無償公開しているものです。基板も販売しています。

 今回のデモで用いたCFTLボードCN0189は、回転や傾きの検出/計測アプリケーション向きのコンテンツです。高精度・低消費電力の2軸加速度センサーADXL203と、加速度センサーのアナログ出力を受けるためのアナログ回路段と、そのアナログ信号をAD変換し、SPI通信でマイコンに送るためのA/Dコンバータを搭載しています。

 CN0189について詳しくはこちらCN0189紹介ページ)を参照してください。

 今回の角度センサーデモは、GR-SAKURAに出ているArduino UNO互換の拡張コネクタを利用して角度センサーのデモシステムを組み上げます。

今回、作成手順を紹介する角度センサーデモシステムの完成型。システム自らの回転角度をリアルタイムにLCD表示する (クリックで拡大)

必要な機材

 今回の角度センサーデモの組み立てには、次のものを準備します。

A)GR-SAKURA

B)CFTLボード

  EVAL-CN0189-SDPZ

C)SE SP-01

  CN0189とGR-SAKURAをつなげるためのインターポーザボードSE SP-01

  SE SP-01は、ソリューションコラム第7回や、第8回第12回でも紹介しています。

D)I2C接続小型LCDモジュールピッチ変換キット

  AE-AQM0802(秋月電子通商製)

組み上げてみよう

1)SE SP-01の準備

,SE SP-01に取り付けるピンヘッダ、ピンソケットの位置 (クリックで拡大)

 まず、SE SP-01にGR-SAKURAを接続するために、SE SP-01に付属されているピンヘッダをCN3〜CN6にハンダ付けします。

 また、LCDモジュール用に、5穴ピンソケットをSE SP-01のユニバーサルエリア(写真の位置)にハンダ付けします。

 左下の写真は、SE SP-01のユニバーサルエリアを裏面から見たところです。右下の図のような配線でハンダ付けします。左側のGNDと3V3は、ピンヘッダを立てておくとハンダ付けしやすいです。

,, 左=SE SP-01のユニバーサルエリアの裏面。右=配線図

2)LCDモジュールの準備

 LCDモジュールとピッチ変換基板をハンダ付けして、さらにピンヘッダもハンダ付けします。「PU」のシルク箇所はハンダで盛ることで、つなげます。

,, 左=LCDモジュールとピッチ変換基板をハンダ付けしたところ。右=「PU」のシルク箇所はハンダを盛って接続する (クリックで拡大)

3)GR-SAKURAの準備

 GR-SAKURAは、ピンソケットをCN7、CN8、CN14、CN15へ基板の裏側からハンダ付けします。

,GR-SAKURAにピンソケットを取り付けた状態 (クリックで拡大)

 ここまでできたら、後は組み立てです。

4)接続する(組み立て完了)

 GR-SAKURAとLCDモジュールを差し込み、CN0189をCN11(120Pinコネクタ)へ取り付けると組み立て完了です。

,全ての基板、モジュールを接続した状態(クリックで拡大)

 なお、LCDへ3.3Vを供給するためにSE SP-01のJP1端子、2-5ピンをショートさせるようジャンパをセットしてください。GR-SAKURAから電源がLCDに供給されるようになります。

SE SP-01のJP1端子、2-5ピンをショートさせるようジャンパをセット (クリックで拡大)

プログラムのダウンロード

 組み立てが完了したら、角度センサーデモプログラムをダウンロードします。

 今回のデモでは、GR-SAKURAにE1コネクタを付けてCubeSuite+上からダウンロードする方式を採用しました。

GR-SAKURAとCubeSuite+をE1で接続 (クリックで拡大)

 GR-SAKURAにE1をつなげて、CubeSuite+上で角度センサーデモのプロジェクトを開きます。

 プロジェクトを開いたら、「F6」キーを押下でビルド&ダウンロードが行われます。

プロジェクトを開いたら、「F6」キーを押下

※ダウンロードによってGR-SAKURA内のUSBストレージ領域が使えなくなりますので、GR-SAKURA用のクラウド開発環境Renesas Web Compilerを使用されている方は注意してください。

どんなプログラム?

 今回ご紹介の角度センサーデモのファームウェアでは、CN0189に搭載されている2軸加速度センサー「ADXL203」のX軸/Y軸データを、同じくCN0189上に搭載されているAD7887でAD変換したデータを取得します。

 さらに、取得したX軸/Y軸データを360°表示できる形式に変換して、LCDに表示させるプログラムになっています。

動かしてみよう

 プログラムを実行して、LCDに文字が現れたら成功です。

LCDに「Welcome SE SP-01」と表示されれば、成功! (クリックで拡大)

 ファームウェアは、起動時に、0点補正が自動的を開始します。プログラムが動き始めた時点のセンサーの位置(角度)を0°として、360°表示するように補正する処理を行っています。そのため、この0点補正中は、角度センサーデモを動かさないようにしましょう。

起動時に、0点補正が自動的に開始される。この時、システムを動かさないように!

 補正完了後は、いよいよ角度センサーデモが動き始めます。素早く円盤を回しても、それに追随して角度表示がなされ、なかなかリアルタイム性も良好です。

素早い動きでもリアルタイムに角度を表示する

プログラムを公開!

 さて、Solution-Edge会員の皆さんに角度センサーデモをできるだけ手軽に体感いただくために、デモで使用したファームウェアを公開致します(まだ、Solution-Edge会員でない方はこちらから無償で登録できます!)。JTAGエミュレータE1とCubeSuite+をご用意いただくことで、本デモで使用した開発環境と同じ環境を再現することができます。

 なお、このファームウェアでは、RX63Nのペリフェラル・レジスタ周りの設定については、PDG(Peripheral Driver Generator)を使用しています。

 PDGはルネサス製のマイコン内蔵I/Oドライバ作製支援ツール(ソースコード自動生成ツール)で、無償配布していますので、角度センサーデモファームウェアの内容を変更する場合は、PDGをご使用ください。詳しくは、こちらを参照してください。

ダウンロードにはSolution-Edge会員への登録(無償)およびログインが必要になります

まとめ

 今回ご紹介しました角度センサーデモはいかがでしたでしょうか。このデモは2013年の「組込み総合技術展 Embedded Technology 2013(ET2013)」で展示したものですが、展示期間中から、多数の方にご興味を持っていただいたことから、急きょSolution-Edge誌上で公開する運びとなりました。

 今回のキーポイントとしては以下の通りです。

 ・RSK以外にも、Arduino互換コネクタを使って評価ボードをつなげることができる。

 ・ユニバーサルエリアには3.3Vが供給できるため、LCDなどの電源を必要とするデバイスを手軽に追加できる。

 ・CFTLボードとは120Pinコネクタにつなげるだけで、面倒な設定が一切無い。

 ぜひとも今回のデモを参考に、さまざまなデバイスで挑戦してみてください。SE SP-01にはさまざまな可能性が秘められています。



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提供:ルネサス エレクトロニクス株式会社 / アナログ・デバイセズ株式会社
アイティメディア営業企画/制作:EDN Japan 編集部/掲載内容有効期限:2014年5月31日


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