28nmプロセス採用の車載向けマイコン：インフィニオン AURIX TC4Dx

インフィニオン テクノロジーズは、車載向けマイコン「AURIX TC4Dx」を発表した。28nmプロセスを採用し、自動車の電気電子制御システム設計に必要な高速のデータ転送性能と優れた接続性を備える。

[EDN Japan]

　インフィニオン テクノロジーズは2024年11月、車載向けマイコン「AURIX TC4Dx」を発表した。既にサンプル出荷を開始していて、2025年の量産開始を予定している。

　同製品は、500MHzで動作する同社独自のCPUコア「TriCore」を6つ並列処理できるアーキテクチャを採用した。組み込みAI（人工知能）を用いたバッテリー管理システムやモーター制御、車両運動制御などの用途に適する。

車載向けマイクロコントローラー「AURIX TC4Dx」 出所：インフィニオン テクノロジーズ

5Gビット/秒のイーサネットやPCIeなどに対応

　ソフトウェアエコシステムが充実していて、周辺ツールやサービスとスムーズに連携できるため、効率的な製品開発に貢献する。機能安全規格「ISO 26262 ASIL-D」に準拠し、サイバーセキュリティ規格「ISO/SAE 21434」にも適合するなど、機能安全要件も満たしている。

　イーサネットやCAN通信向けのネットワークアクセレーターのほか、5Gビット/秒のイーサネットやPCIe、CAN-XL、10Base-T1Sといったインタフェースを搭載。自動車の電気電子制御システム設計に必要な、高速かつ大量のデータ転送性能と優れた接続性を備える。

　28nmプロセスを採用して高速接続に対応。先進運転支援システム（ADAS）やシャーシなど、さまざまな車載システムの制御と監視に利用できる。