austriamicrosystemsは2011年8月、同期整流方式の降圧型DC-DCコンバータIC「AS1328」を発表した。モバイル機器、タブレット端末、携帯型医療機器など、リチウムイオン電池モジュールを1個搭載するような携帯型機器の用途に向ける。また、SSD(ソリッドステートドライブ)やセットトップボックス、通信基地局、ネットワーク機器、FPGA、DDRメモリー、マイコンのコア電源など高電流を必要とするような用途もターゲットとしている。すでに量産出荷を開始している。1000個購入時の単価は1.30米ドル。
AS1328は、出力電流が最大で3A、変換効率が最大で96%を実現していることを特徴とする。無負荷時の自己消費電流は、パワーセーブモードを用いたときに定格で25μA、シャットダウンモードの消費電流は最大で1μAと小さい。スイッチング周波数は1.5MHzで、入力電圧範囲は2.7V〜5.5V。出力電圧については、工場で固定値を設定する品種と、顧客が外付け抵抗を使って設定する品種によって異なる。固定値を設定する品種は、0.7V〜2.9Vの範囲は50mV刻みで、2.9V〜4.8Vの範囲は100mV刻みで選択できる。顧客が設定する品種は、0.6V〜入力電圧までの範囲で設定することが可能だ。出力電圧の精度は±1%。
そのほかの仕様は以下のとおり。動作温度範囲は−40〜85℃。ソフトスタート機能や電流制限機能などを備える。パッケージは、外形寸法が3.0mm×3.0mmで、16端子のTQFNで供給される。
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