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位相雑音フロアが−157dBc/Hz、スプリアスが−102dBcと低いシンセサイザIC

» 2011年12月19日 00時00分 公開
[EDN Japan]

 リニアテクノロジーは2011年12月、整数分周型の周波数シンセサイザ用IC「LTC6945」を発売した。VCO(電圧制御発振器)を外付けすることで、PLL(Phase Locked Loop)方式の周波数シンセサイザ回路を構築するタイプだ。同社は2011年9月にVCO内蔵タイプを発売しており(関連ニュース)、低位相雑音/低スプリアスを特徴として打ち出していたが、今回の品種はさらに高い性能の周波数シンセサイザを求める用途に向ける。外付けのVCOに位相雑音が低い品種を選べば、より良好な雑音性能を達成できる。

 具体的には、次のような雑音特性が得られるという。閉ループ帯域内の位相雑音は−226dBc/Hz、帯域内1/f雑音は−274dBc/Hz、位相雑音フロアは−157dBc/Hz、スプリアス出力は−102dBcとそれぞれ低い。これらにより、例えば900MHzアプリケーションにおいて、オフセット周波数が1kHzのときの閉ループ位相雑音を−100dBc/Hzに抑えられると説明している。

 このように高い雑音特性を確保できることから、LTC6945は、「LTEやW-CDMA、UMTS、CDMA、マルチキャリアGSM、WiMAXの各規格に対応するマルチバンド基地局などに向く」(同社)という。さらに、周波数範囲が広いので、ポイントツーポイントの広帯域無線システムや、高性能のテスト/計測機器などにも使えるとしている。

 分周比を1〜6に設定可能な出力分周器を内蔵した。そのため外付けVCOに幅広い周波数範囲の品種を利用できる。具体的には出力周波数が350M〜6GHzのVCOを利用可能だ。電気的な特性については、−40℃〜125℃の動作接合部温度範囲で仕様を規定する。パッケージは4×5mmの28端子プラスチックQFNを採用した。1000個時の参考単価は495円(税込み)から。

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