歯科技工機器の修理業者から、ブラシレスモーターのドライバー不具合について調査依頼があった。不具合現象はモーターのコントロール不良だ。
歯科技工機器の修理業者から、ブラシレスモーターのドライバー不具合について調査依頼があった。不具合現象はモーターのコントロール不良だ。正常品はペダルを右側に操作すると回転数が上がるが、右に操作しても回転動作が不規則で、回転数が上がったり下がったりして安定しないということだった。SNS経由で修理品の写真が送られた。図1に示す。
図1左がドライバーで、ドイツ製の製品だった。図1左の中央下にあるレバーを操作することで、モーターの回転数を調整していていた。図1右はブラシレスモーターだ。内部回路を確認しないと何とも言えないので、現品を送ってもらった。
数日後に修理品を受領した。まずは、モーターの特性を調べて、コネクターに接続されるコイルのリアクタンスと抵抗をLCR-T4で測定した。図2に示す。
図2の測定結果からモーターは3相のブラシレスモーターで、各相間のインダクタンスは50uH、抵抗は4Ω程度と分かった。測定されたコイルの値が近く、モーターは正常と思われた。
通電し、スイッチの3万rpmを選択してモーターの動作を確認した。モーターは回転したが、ペダルを操作すると回転数が上下することがあった。4万rpmを選択したが、回転状態はあまり変化がなく、高速回転ができなかった。コントロールボックスを開けて内部を確認した。図3に示す。
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