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ルネサス初の650V双方向GaN、AIデータセンターなどへ効率向上、部品削減に寄与

ルネサス エレクトロニクスは、650V耐圧のGaN双方向スイッチ「TP65B110HRU」を発売し、量産出荷を開始したと発表した。DCブロッキング機能を内蔵し、単一デバイスで正負両方向の電流を遮断できる。

» 2026年04月13日 09時00分 公開
[EDN Japan]

 ルネサス エレクトロニクスは2026年3月、同社初の650V耐圧の窒化ガリウム(GaN)双方向スイッチ「TP65B110HRU」を発売し、量産出荷を開始したと発表した。DCブロッキング機能を内蔵し、単一デバイスで正負両方向の電流を遮断できる。

650V耐圧のGaN双方向スイッチ「TP65B110HRU」 650V耐圧のGaN双方向スイッチ「TP65B110HRU」 出所:ルネサス エレクトロニクス

単一のGaNデバイスにDCブロッキング機能を集積

 同製品は、DCブロッキング機能を単一のGaNデバイスに集積したことで、バックトゥーバック構成で2個使っていたFETを1個の双方向GaNに置き換えられる。少ないスイッチ数でシングルトポロジーが可能になり、効率向上と部品点数の削減に寄与する。

 例えば太陽光マイクロインバーターでは、2個の双方向GaNスイッチで回路を構成でき、スイッチ数を従来の半分に減らせる。単段太陽光マイクロインバーターの実装例では、2段構成で必要となる中間DCリンク用コンデンサーが不要になり、97.5%以上の電力変換効率を確認した。

 高耐圧のD-mode GaNと低耐圧のシリコン(Si)MOSFETを直列接続したカスコード構造を有する「SuperGaN」技術を活用している。負のゲートバイアスを不要とし、標準的なゲートドライバーで容易に駆動できるため、ゲート駆動回路を簡素化、低コスト化。ソフトスイッチングとハードスイッチングの両動作で高速かつ安定した制御が可能になる。

 100V/ナノ秒超の高いdv/dt耐性により、ハードスイッチングを要する電力変換トポロジーでもオン/オフ遷移時のリンギングを最小限に抑えて遅延を短縮できる。しきい値電圧は3V、ゲート耐圧は±20Vで、効率的な逆方向導通を可能にするボディダイオードを備えた2つの低耐圧Si MOSFETを搭載する。連続ピーク定格電圧は±650V(AC/DC)で、過渡定格電圧は±800Vだ。

 TOLT上面冷却パッケージで提供され、太陽光マイクロインバーターやAIデータセンター、車載オンボードチャージャー(OBC)での利用を見込む。あわせて、評価キット「RTDACHB0000RS-MS-1」も提供する。

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