SMPS用のインタリーブ型力率改善制御IC:STマイクロ STNRGPF01
STマイクロエレクトロニクスは、スイッチング電源(SMPS)用のインタリーブ型力率改善コントローラーIC「STNRGPF01」を発表した。平均電流モード制御を用いて、固定周波数の連続電流モード(CCM)で動作する。
STマイクロエレクトロニクスは2017年、スイッチング電源(SMPS)用のインタリーブ型力率改善コントローラーIC「STNRGPF01」を発表した。平均電流モード制御を用いて、固定周波数の連続電流モード(CCM)で動作する。
STNRGPF01は、I2CインタフェースとUARTインタフェースを搭載。数kHzから300kHz超の周波数のプログラミングが可能で、IGBTまたはパワーMOSFETの出力段を制御できる。他に、突入電流制限やPFCソフトパワーオンなどの機能も設定が可能だ。
インタリーブ型力率改善コントローラーIC「STNRGPF01」
内部電流ループはサイクル・バイ・サイクル方式で制御するが、外部電圧ループはデジタル比例積分(PI)コントローラーが制御を行い、高速ダイナミック応答を実施する。3つのインタリーブ位相をサポートするため、リップル電流を低減し、500W〜20kW以上の幅広い電力範囲を可能にした。
IC設定用のファームウェアや回路図、部品表を自動生成するオンライン設計環境「eDesignSuite」を利用すれば、簡単な設定を行うだけで、モーター駆動機器、ポンプ、無停電電源装置、生活家電などの電力効率や安全性などを向上できる。
現在量産中で、TSSOP38パッケージで提供される。1000個購入時の単価は、約3.50米ドルとなる。
- パルススキッピングモードの長所/短所とその回避法
スイッチモード電源(SMPS)の多くは、出力を制御するために固定周波数制御によるパルス幅変調(PWM)方式を用いています。PWM方式のSMPSの多くは、「パルススキッピングモード」という動作モードを使用しています。本稿は、パルススキッピングモードとは、どのような状況で使用され、どのような利点や短所があるのかを解説します。さらに、パルススキッピングモードを用いないSMPSを実現する方法も紹介していきます。
- PWM制御ICで高電圧からLEDを駆動する
LED電流を一定に保ちたい場合、幅広い電圧範囲の直流電源でLEDを直接駆動することは難しい。通常は、電圧レギュレーター回路が必要だが、かなりの電力が消費されてしまう。LEDの駆動に特化した専用ICも多く存在するが、比較的低い電圧を昇圧してLEDを駆動するものがほとんどだ。今回はPWMコントローラーICで、高電圧入力から定電流を発生させてLEDを駆動する回路を紹介しよう。
- SiCパワー半導体製造を6インチウエハーに移行へ
STマイクロエレクトロニクスは、ハイブリッド自動車と電気自動車向けのSiCパワー半導体とAEC-Q101認定取得スケジュールを発表した。2016年末までに6インチウエハーへ移行する。
- ウェアラブル端末の開発期間を短縮する充電IC
STマイクロエレクトロニクスは、性能と消費電力を最適化し、広範な機能を統合したバッテリーチャージャーIC「STBC02」を発表した。リニアバッテリーチャージャーや低ドロップアウト電圧レギュレーターなどを集積。1000個購入時の単価は約1.1米ドルで、既に量産を開始している。
- 最大効率97%を実現した60V DC-DCコントローラ
リニアテクノロジーは2017年1月、入力サージストッパと理想ダイオードコントローラを備えたマルチフェーズ同期整流式昇圧DC-DCコントローラ「LTC3897」を発売した。
- SW電源の解析
SW電源は負帰還を施すと異常発振を起こすことがある。このようなケースの解析には、周波数応答法(FRA法)が主として用いられてきたが、あくまでも動作状態を確認する一手法でしかない。最終回となる今回は、この課題について1つの検討方法を紹介する。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.