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「ファンクションジェネレーター」とはファンクションジェネレーターの基礎知識(1)(4/6 ページ)

» 2019年03月13日 11時00分 公開
[TechEyesOnline]

DDS方式ファンクションジェネレーターの構造

 現在、よく使われているエヌエフ回路設計ブロックの「WF1974」(図10)を例にとって実際のファンクションジェネレーターの構造を説明する。

 WF1974は2出力で0.01μHzから30MHzまで任意波形を含むさまざまな波形を発生できるDDS方式のファンクションジェネレーターである。変調機能、トリガー機能、スイープ機能だけではなく、波形、周波数、振幅などのパラメーターをプログラムして順次出力するシーケンス機能を持っている。

図10:マルチファンクションジェネレーター「WF1974」(2006年) 提供:エヌエフ回路設計ブロック

 WF1974のブロック図は図11の通りである。2出力のファンクションジェネレーターであるため、アナログ部は同じ回路が2系統ある。

図11:エヌエフ回路設計ブロックの「WF1974」のブロック図 提供:エヌエフ回路設計ブロック

 WF1974は大きく分けて波形を発生させるアナログ部、パネルや外部からの制御信号を本体に伝えるシステムコントロール部、電源部に分かれている。

アナログ部

 アナログ部は波形発生を行うDDS回路と出力アンプおよび変調入力回路、同期信号出力回路によって構成されている。DDS回路は20MHzから作り出した120MHzの固定周波数クロックで動作している。

 アナログ部はチャンネルごとにそれぞれケースから絶縁された状態になっているため、接続される対象物からのコモンモード電流の流れ込みはない。ただしケースと出力端子間のコモンモード耐電圧は最大42Vpk(DC+ACpeak)になっているため注意が必要である。

システムコントロール部

 システムコントロール部にはマイクロプロセッサが搭載されており、パネルにあるキーボード、通信ポートから得られるコマンド、トリガー信号に従ってファンクションジェネレーター全体を制御している。DDSクロックの基準となる20MHzの源振を持っており、アナログ部に供給している。

電源部

 WF1974の電源部はグローバル仕様になっており、90Vから250Vの交流電圧に対応している。

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