低静止電流の小型LDOリニア電圧レギュレーター:日本TI TPS7A02
日本テキサス・インスツルメンツは、低静止電流の小型LDOリニア電圧レギュレーター「TPS7A02」を発表した。電力要件の厳しい産業用およびパーソナルエレクトロニクスにおいて、バッテリー寿命を倍増する。
日本テキサス・インスツルメンツは2019年9月、低静止電流の小型LDOリニア電圧レギュレーター「TPS7A02」を発表した。グリッドインフラストラクチャやビルディングオートメーション、医療機器、ウェアラブル機器など、高精度、低電力アプリケーションに活用できる。
LDOリニアレギュレーター「TPS7A02」
1×1mmの4ピンSONパッケージと、2.9×1.6mmの5ピンSOT-23パッケージで供給され、1000個購入時の参考単価は0.49米ドルから設定されている。また、評価モジュールも、20米ドルで用意する。
静止電流は25nA未満。リチウムイオン電池などを使用するアプリケーションで、バッテリー寿命が2倍になる設計ができる。ワイヤレスビデオドアベルとセキュリティカメラの設計に用いる場合は、業界標準比で4倍となる24カ月以上のバッテリー寿命を達成する。
さらに、シャットダウン時の静止電流も3nAと低く、携帯型医療やウェアラブルにおいて、バッテリー保管寿命が競合品と比べ最大5倍に延長できる。
安定化時間は1mAから50mAへの負荷過渡状態で5マイクロ秒未満のため、応答時間が短縮され、高速ウエイクアップなど優れた動的性能を発揮する。高速応答しながら出力電圧の変動を最小限に抑えるので、ワイヤレスIoT(モノのインターネット)や携帯型医療機器など、本体周辺から高精度で信号を取得する用途に有効だ。
外付け回路や部品が不要で、ソリューションサイズを70%縮小できる。実装面積に制約のある設計でも、より小型かつ軽量で効率性の高い製品の設計ができるとともに、システムのコストが削減可能だ。
- 終端電流20mAのバッテリーチャージャーIC
日本テキサス・インスツルメンツは、終端電流が20mAのバッテリーチャージャースイッチングIC「BQ25619」を発表した。終端電流60mA以上の競合製品に比べ、バッテリー容量と動作時間を各7%向上できる。
- 低静止電流のスイッチングレギュレーター
日本テキサス・インスツルメンツは、静止電流が60nAと低い、スイッチングレギュレーター「TPS62840」を発表した。バッテリーで常時稼働する多様なソリューションのサイズを縮小し、効率を向上する。
- 業界最小の電流センスアンプとコンパレーター
日本テキサス・インスツルメンツは、リード付きパッケージで業界最小の電流センスアンプ「INA185」、オープンドレイン出力コンパレーター「TLV4021」、プッシュプル出力コンパレーター「TLV4041」を発表した。
- 3種類の産業用通信プロトコル実装のマイコン
日本テキサス・インスツルメンツは、3種類の産業用通信プロトコルを実装したC2000「F2838x」32ビットマイコンを発表した。64ビット浮動小数点ユニット、整数除算ハードウェアなどを搭載している。
- CAN FD制御回路とトランシーバー内蔵の車載向けSBC
日本テキサス・インスツルメンツは、CAN FD用コントローラーとトランシーバーを内蔵した、車載向けシステムベーシスチップ「TCAN4550-Q1」を発表した。SPIを使用し、CAN FDインタフェースの実装やCAN FDバスポート数を増設できる。
- 統合型RFサンプリングトランシーバー
日本テキサス・インスツルメンツは、4つのA-Dコンバーターと4つのD-Aコンバーターを1チップに集積した、統合型RFサンプリングトランシーバー「AFE7444」(4チャンネル内蔵)と「AFE7422」(2チャンネル内蔵)を発表した。
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