部品から自ら調達し、材料費50円程度のレーザーポインターを作ってみた。今回はこのレーザーポインター制作の様子を紹介しよう。
以前に、100円ショップのミニライトを改造してレーザーポインターを作った様子を紹介した(参考記事:激安レーザーダイオードでレーザーポインターを作ってみた)。
このレーザーポインターを知人にプレゼントしたところ好評で、作る機会が増えた。しかしレーザーポインター1個当たりの材料費が150円ほどかかっていた。材料費を下げるため部品レベルから調達して組み立てようと、ミニライトの基板の部品を調べたが実装された1.5Vから昇圧するSOTパッケージのICの型名が分からなかった。
100円ショップで販売されている乾電池1本で動作する数種類のライトを購入し、分解して基板を確認した。その結果、2灯式のライトでディスクリートの3端子のICが見つかり、型名が確認できた。図1に示す。
図1は2灯式のライトを分解して取り出した基板の写真だ。ICの型名を確認すると『YX8115』のシルク名が見えた。コイルには22μHが使用されていた。
Webで“YX8115”と検索するとデータシートらしきものが見つかったがメーカーで作られた正規なデータシートではないようだ。図2に示す。
図2のSOT-23のICが100円ショップのライトに内蔵された型名が不明だったICだろう。このデータシートには重要な最大定格が記載されていないのが気になる。しかし、これで安価なレーザーポインターは作れそうだ。
部品検索サイトで“YX8115”を検索したら複数の販売元が出てきた。安価な値段を探したら、ICは100個で5.7米ドル、コイルは50個で1.4米ドルとあり、100セット分で合計8.5米ドルで入手できそうだ。送料は無料だったので、すぐに手配した。なお、SOT-23パッケージのICは販売されていなかった。
100円ショップのミニライトを購入する必要はなくなった。アップコンバータの部品代は1セット9円程度で安価な電源が作れる。レーザーダイオードは以前から買っており10個で1.3米ドル程度だった。手配した3種類の部品が2週間ほどで届いた。図3に示す。
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