アナログ・デバイセズは、オーディオ製品の効率的な開発を可能にするプラットフォーム「SHARCオーディオモジュール」を中心とする、全機能内蔵型オーディオシステムを発表した。車載オーディオバス技術を活用した低遅延のシステムだ。
アナログ・デバイセズは2020年9月、SHARCオーディオモジュール(SAM)を搭載した全機能内蔵型オーディオシステムを発表した。SHARCオーディオモジュールメインボード「ADZS-SC589-MINI」のほか、追加機能、オーディオシステム拡張用のドーターボードも提供。オーディオ製品の効率的な開発に対応する。
ADZS-SC589-MINIの中核は、デュアルSHARC+コアとArm Cortex-A5コアを統合したオーディオプロセッサ「ADSP-SC589」だ。また、車載オーディオバス「A2B」技術を利用したトランシーバー「AD2428」も搭載する。統合開発環境(IDE)「CrossCore Embedded Studio」が利用可能で、オプションでデバッグ用ICE-1000エミュレータも購入できる。
拡張ボードの「ADZS-AUDIOPROJECT」は、MIDI入出力、4つのオーディオエフェクト調整用プッシュボタン、3つのポテンショメーターを備える。
A2Bアンプモジュール「ADZS-AUDIOA2BAMP」は、2つのクラスDオーディオアンプ「SSM3582」、AD2428を搭載。A2Bを介したカスケード接続により、8チャンネルのアンプ出力を提供し、7.1チャンネルなどのスピーカー構成をサポートする。
同オーディオシステムは、低遅延で忠実度の高いマルチチャンネルデジタルオーディオや、同期性の高い分散オーディオシステムを提供する。エフェクトプロセッサやMIDIシンセサイザーなどの試作や評価、教育用アプリケーションにも適している。
価格は、ADZS-SC589-MINIが195米ドル、ADZS-AUDIOPROJECTとADZS-AUDIOA2BAMPが95米ドルとなっている。
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