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スマホから車載、産業機器まで 5Gを支える最新半導体10選:AIに衛星通信、6Gも視野に(2/5 ページ)

» 2026年10月26日 11時00分 公開
[Gina Roos,EDN]

5GとWi-Fi 8を統合、消費電力50%削減

 Broadcomは、Samsung Electronics(以下、Samsung)と共同で、5GとWi-Fi 8を統合したFWAプラットフォームを発表した。ブロードバンド用途に最適化したリファレンスプラットフォームで、BroadcomのWi-Fi 8対応SoC(System on Chip)「BCM6776」とSamsungの5Gモデム「B1320」を統合する。業界初をうたう同プラットフォームは、3GPP Rel.17接続と、策定が進むWi-Fi 8(IEEE 802.11bn)規格を組み合わせている。

 BCM6776は、高度に最適化されたトライバンドWi-Fi 8 SoCである。主な機能として、2.4GHz帯で2ストリームの40MHzチャネル、5GHz帯と6GHz帯で4ストリームの160MHzチャネルに対応するクアッドコアArmネットワークプロセッサを搭載する。これによって、完全なWi-Fi 8プラットフォームを1チップで提供する。

 その他の機能として、2.4GHz帯の2×2、5GHz帯と6GHz帯の4×4に対応するWi-Fi 8のMAC/PHY/無線機能を統合し、システム設計の簡素化とコスト削減を実現する。さらに、マルチギガビット対応PHYや2.4GHz帯のパワーアンプを内蔵し、第3世代のデジタルプリディストーションにも対応することで、外付け部品の削減とRF効率の向上を図っている。2基のPCIe Gen3コントローラーによって、追加チップ1個で3周波数帯の同時利用が可能になる。

 Broadcomによると、同プラットフォームは部品表(BOM)コストを削減し、基板設計を簡素化するとともに、前世代と比較して動作時の消費電力を50%削減するという。

 SamsungのB1320は、3GPP Rel.17に対応した高集積かつ高電力効率の5nmプロセス採用チップセットだ。5Gのダウンリンク速度は3.43Gbps、アップリンク速度は1.17Gbpsに達し、4Rx/2Txの無線構成をサポートする。クアッドコアArm CPUを搭載した5GモデムとBCM6776のネットワークプロセッサを組み合わせることで、Wi-Fiと5G間のスループットを最大限に活用できる。また、Power Class 1.5対応のRFトランシーバー、電源管理機能、GNSSレシーバーも備える。衛星通信向けのNR-NTNとNB-NTNにも対応する。

シングルコア性能5倍、ウェアラブルに5GとAIを統合

 Qualcommは、ウェアラブル機器向けにも「Snapdragon Wear Elite Platform」で5Gを提供する。パーソナルAIプラットフォームとして、常時稼働するインテリジェントなウェアラブルコンピューティング機器を実現する。GoogleのWear OS、Android、Linuxに対応し、オンデバイスAI向けのニューラルプロセッシングユニット(NPU)と、先進的な超低消費電力接続ソリューション群を備える。

 Qualcommは「業界初」(同社)のマルチモード接続アーキテクチャを採用したとしていて、Snapdragon Wear Elite Platformには次の6つの先進技術を統合している。

  • 5G RedCap:コネクテッドインテリジェントアプリケーション向けに、高度かつ低消費電力のセルラー接続を提供する。
  • マイクロパワーWi-Fi:Qualcommによると、継続的なAIコンテキストの同期、より豊富なデータ交換、近隣機器やクラウドサービスとのシームレスな連携が必要なインテリジェントウェアラブル機器において、消費電力を大幅に抑えながら常時接続のWi-Fiを実現する。
  • Bluetooth 6.0:近接状況を認識したインタラクションを可能にする。
  • UWB:近接性に基づく安全かつ高精度なインタラクションを実現する。
  • GNSS:高度なAI処理によって高精度な位置情報コンテキストを提供する。
  • NB-NTN:セルラー通信やWi-Fiの圏外でも、インテリジェントウェアラブル機器から衛星経由の双方向メッセージングや重要な通信を可能にする。

 同プラットフォームは、高い電力効率と処理速度を実現し、シングルコアCPU性能を5倍、GPU性能を最大7倍に向上させた。これにより、アプリの起動やマルチタスク、描画処理が高速かつ滑らかになる。Snapdragon Wear Eliteは、20億パラメーターの複雑なAIモデルをローカルで、より高速かつ安全に実行できる。

 高度な電源管理機能によって、前世代と比較してバッテリー駆動時間が30%延びる。充電が必要になった場合も、急速充電によって約10分でバッテリー容量の50%まで充電できる。

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