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DABなどのデジタルラジオに対応するチューナIC、ベースバンド処理負荷を軽減車載半導体

Maxim Integrated Productsは、欧州で利用されているDAB(Digital Audio Broadcast)などのデジタルラジオに対応するチューナIC「MAX2173」を発表した。外付けのDSPで行うベースバンド処理の負荷を軽減するデジタルフィルタを集積している。

» 2013年04月12日 08時00分 公開
[朴尚洙,MONoist]
Maxim Integrated ProductsのデジタルラジオチューナIC「MAX2173」

 Maxim Integrated Productsは2013年4月、欧州で利用されているDAB(Digital Audio Broadcast)などのデジタルラジオに対応するチューナIC「MAX2173」を発表した。車載情報機器やモバイル機器にデジタルラジオ機能を追加する際に用いる。価格は要問い合わせ。

 同ICは、DABのVHF III(周波数168〜240MHz)とLバンド(同1452〜1492MHz)、韓国で用いられているT-DMB(同174〜216MHz)、FM波(同76〜108MHz)を用いたデジタルラジオ放送に対応するチューナICである。広範なデジタルラジオ規格に対応するMAX2173と、車載情報機器やモバイル機器に搭載されているDSPやアプリケーションプロセッサ上でのソフトウェアベースのベースバンド処理を組み合わせれば、製品の出荷先で使用されているデジタルラジオ放送に容易に対応できるようになる。このように、ハードウェアを変更せずにソフトウェアで無線通信方式を変更できる技術はソフトウェア無線(SDR)と呼ばれている。

Maxim Integrated ProductsのデジタルラジオチューナIC「MAX2173」 Maxim Integrated ProductsのデジタルラジオチューナIC「MAX2173」

 MAX2173は、ラジオ放送を受信するフロントエンド回路やA-Dコンバータに加えて、I2Sインタフェースに接続した外付けのDSPで行うベースバンド処理の負荷を軽減するデジタルフィルタも集積している。これらの他、周波数安定度が±50ppmのデジタル制御水晶発振器(DCXO)を内蔵しているので、従来用いていた電圧制御水晶発振器(VCXO)が不要である。

 その他の仕様は以下の通り。パッケージは40端子TQFNで、外形寸法は6mm角である。動作温度範囲は−40〜85℃。

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