定番のCMOSアナログタイマー「LMC555」の周波数を可変抵抗1個で10Hz未満から100kHz超まで広げる回路を紹介する。
定番のCMOSアナログタイマー「LMC555」の万能さはあまりに有名で、もはや決まり文句に近いが、今でも時折驚かされることがある。図1の回路はその一例だ。
この回路では、シンプルなRCネットワーク中に単一のリニア可変抵抗を接続することで、LMC555の方形波発振周波数を10Hz未満から100kHz超の範囲で設定できる。これは10Hz〜100kHz以上という1万:1超の比、すなわち4桁(4decades)、13オクターブに相当する。この仕組みを説明する。
可変抵抗R1は、U1の0〜V+ピークツーピークの方形波出力をR4R5C1の分圧器/積分器に対して可変に減衰させる。その結果、R5で生成される減衰した方形波成分の上に、C1で生成される短縮されたタイミングランプ成分が重なった合成波形が得られる。この合成波形がU1のトリガーピンとスレッショルドピンに入力され、図2の片対数グラフに示すように、周波数とR1位置の関係がプロットされる。
この関数の曲率は、R1が可変範囲の両端に近づくにつれて急激に変化する。それでも、可変抵抗の移動範囲の中間10〜90%および、その結果生じる2オクターブの周波数帯域において、対数適合性はかなり良好だ。これは図3に赤色で示している。
もちろん、R1を両端付近まで回すと、周波数の精度(あるいは精度の不足)は、U1内部の分圧回路ネットワークの製造許容差や、外付け抵抗の許容差に非常に敏感になる。
このため、U1の周波数出力はピン3(Output)ではなくピン7(Discharge)から取り出している。こうすることで、負荷が不安定さにさらに寄与する影響を最小限に抑えている。
それでも、この設計の強みは間違いなくダイナミックレンジだ。精度は……それほどでもない。
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