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オンセミが車載半導体を拡充、パワーMOSFETなど5製品群を投入車載半導体

On Semiconductor(オンセミ)は、車載部品の品質規格であるAEC-Q100やAEC-Q101に準拠する半導体製品群を大幅に拡充した。今回同社が追加した車載グレードを満足する新製品は、NチャネルパワーMOSFETなど5種類ある。

» 2013年08月13日 09時00分 公開
[朴尚洙,MONOist]

 On Semiconductor(オン・セミコンダクター)は2013年8月、車載部品の品質規格であるAEC-Q100やAEC-Q101に準拠する半導体製品群を大幅に拡充したと発表した。

 今回、同社が追加した車載グレードを満足する新製品は5種類ある。1つ目は、ロジックレベル駆動に最適なNチャネルパワーMOSFETファミリである。シングルチャネルの「NVMFSシリーズ」とデュアルチャネルの「NVMFDシリーズ」がある。燃料の直噴制御、エアバッグ、空調システム、パワートレイン制御、安全システムなどの回路を駆動するのに用いる。SO-8FLと呼ぶパッケージを採用しており、従来のDPAKパッケージを採用した同等性能品と比べて実装面積を50%以上削減できるという。

 2つ目は、FlexRay対応トランシーバのESD(静電気放電)保護用ダイオード「NUP2115LT1G」だ。FlexRayを用いた車載ネットワークに掛かるESDや過渡電圧からトランシーバを保護する用途に用いる。FlexRayの仕様では、ESD保護を行う上で、最大20pFの低容量保護と±2%のデータライン容量偏差が必要とされている。NUP2115LT1Gは、この仕様要求を大幅に上回る最大10pFの浮遊容量と0.26%の容量マッチングを実現している。

 3つ目になるのはトランジスタ製品である。SOT-23やSOT-223をパッケージに用いたバイポーラトランジスタ「NSV1Cファミリ」や、デジタルトランジスタ「NSV1Vファミリ」がある。NSV1Cファミリは、高いエネルギー効率を達成しており、各種車載システムの電源となる鉛バッテリーに掛かる負荷を緩和するのに役立つ。NSV1Vファミリは、1k〜100kΩの範囲の抵抗値を持つ、定格値が50V/100mAのデバイスから構成されている。

 4つ目は、LDO(低ドロップアウト)レギュレータの「NCV857xシリーズ」と「NCV87xxシリーズ」だ。低ノイズ性能が重視される、車載情報機器と携帯電話機を無線通信で接続するBluetooth関連の回路に最適だという。動作温度範囲は−40〜125℃となっている。

 5つ目は、動作温度範囲が−40〜125℃のシリアルEEPROMファミリである。I2Cに対応する「CAV24Cxx」とSPIに対応する「CAV25Cxx」があり、1K〜1Mバイトの容量範囲で製品をそろえた。パッケージは、SOICやTSSOPといった標準的なパッケージで提供される。

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