ルネサス エレクトロニクスは、スマートフォン搭載カメラ向けに高度な光学式手振れ補正と各種オートフォーカスに対応する高機能ドライバIC「RAA305315GBM」を発売した。レンズ位置制御ソフトウェアの開発工数を削減するツールも提供する。
ルネサス エレクトロニクスは2015年11月、高機能化が進むスマートフォン搭載カメラ向けに、高精度かつ広範囲に位置決めする高機能な光学式手振れ補正(OIS:Optical Image Stabilizer)ドライバIC「RAA305315GBM」を新たに開発したと発表した。
RAA305315GBMは、同社のOISドライバICとして初めて高性能32ビットCPUと、サーボ制御の処理に適したDSP(Digital Signal Processor)を搭載。これにより、3サーボ制御が可能となり、ボイスコイルモータやピエゾなどのアクチュエータ駆動に対応し、幅広いオートフォーカス駆動方式のサポートが可能になるという。
光学式手振れ補正の開発で課題となる、レンズ位置を制御するソフトウェアの開発工数を削減するため、ユーザーのニーズに合わせて、リファレンスソフトウェアや開発ツール、各種評価ボード、マニュアルなどを提供する。
さらに、量産工程での固体のばらつきに対応するため、8000万個以上のOISドライバICの出荷実績に基づく個体差調整パラメータを提供。これを内蔵のフラッシュメモリに記憶しておけば、ソフトウェアを書き換えることなく固体ばらつきを調整できる。
同製品のサンプル単価は1000円(税別)。2016年7月より量産を開始し、2017年7月には月産1000万個を計画している。
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