オン・セミコンダクターは2016年6月、マイコンを使用せずに車載用三相ブラシレス(BL)DCモーターをセンサーレス制御できるドライバIC「LV8907UW」を製品化した。
オン・セミコンダクターは2016年6月20日(米国時間)、マイコンを使用せずに車載用三相ブラシレス(BL)DCモーターをセンサーレス制御できるドライバIC「LV8907UW」を製品化したと発表した。自動車の空調ファン、油圧ポンプ、ラジエーターファンなどで使用される三相BLDCモーター向けで、これまでマイコンとゲートドライバの2チップ構成だったドライバ/コントロール部を1チップ構成とし、ソフトウェアプログラミングも不要にする。
6個のNチャンネルMOSFETを駆動できるゲートドライバと100%のデューティサイクルで動作する2段階のチャージポンプを組み込む。また、外部からのPWM信号入力でモーターを制御できるハードウェアロジックを搭載し、これまでゲートドライバに外付けで必要だったマイコンを不要にした。
ハードウェアロジックは、120°通電型制御の他、静音性を高められる150°通電型制御も選択可能。起動や速度設定などの主要なパラメータおよび機能を、SPIインタフェースを用いて設定でき、1回書き込み(OTP)メモリに保管できる。速度制御は、閉ループと開ループのいずれにも対応する。
40V耐圧で、動作電圧は5.5〜20V。LINトランシーバーやウォッチドッグタイマー、LDOの他、過電流、過電圧、短絡、低電圧、温度過上昇などに対する保護機能を備える。最大動作接合部温度は175℃で、車載用ICの品質信頼性規格「AEC-Q100」を取得している。
パッケージは、7mm角サイズの48ピンSQFPを採用。価格は、2500個注文時、5.55米ドルとしている。
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