大同特殊鋼は、同社の重希土類フリー熱間加工磁石を活用し、電動車の駆動用モーター向けローターをニッパツと共同開発した。高出力かつ高回転のSPMローターと、易解体のIPMローターを開発している。
大同特殊鋼は2026年5月、同社の重希土類フリー熱間加工磁石を活用し、電動車(EV)の駆動用モーター向けローターをニッパツと共同開発したと発表した。高出力かつ高回転の表面磁石型(SPM)ローターと、易解体の埋込磁石型(IPM)ローターを開発し、早期の実用化を目指す。
新開発のSPMローターは、ニッパツの炭素繊維強化樹脂(CFRP)補強技術を組み合わせることで、高回転化を可能にした。従来品に比べてモーター出力が高く、駆動用モーターの小型化に寄与する。
同社の重希土類フリー熱間加工磁石は、形状と磁化方向制御の自由度に加え、使用形状に近い形で磁石を成形できる。これにより、ブロック形状の磁石を円弧形状に機械加工する従来手法に比べて材料ロスを低減する。
易解体のIPMローターは、スロット内に磁石を樹脂で固定するのではなく、板ばねの力で固定する新構造に着目。磁石のN極-S極の向きをそろえる熱間成形プロセス中に、磁石へ溝形状を付与する技術を採用した。
従来工程を大幅に変更せずに、板ばね取り付け用の溝を持つ磁石が製造可能になったことで、生産効率を維持したまま材料ロスの低減に成功した。リサイクル時の樹脂除去に必要となる加熱工程が不要となるため、CO2排出量の削減にも寄与する。
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