最大65Vに対応する1800Wの連続波RFトランジスタ : NXP MRFX1K80
NXPセミコンダクターズは、最大65Vまでの電源電圧に対応する新たなLDMOS技術を発表した。併せて、同技術をベースとした連続波(CW)RFトランジスタ「MRFX1K80」を開発し、サンプル提供を開始した。
NXPセミコンダクターズは2017年4月、最大65Vまでの電源電圧に対応するLDMOS(Laterally Diffused Metal Oxide Semiconductor:横方向拡散金属酸化膜半導体)技術を発表した。併せて、同技術をベースとした連続波(CW)RFトランジスタ「MRFX1K80」を開発した。
連続波(CW)RFトランジスタ「MRFX1K80N」
同社の新たなLDMOS技術は、最大65Vの高電圧に対応したことで、適切な出力インピーダンスを維持しながら出力電力を増加できる。特に、広帯域アプリケーションにおいて50Ωへのインピーダンス整合を簡素化できるため、マッチング検討時間を削減して開発期間を短縮する。降伏電圧は182Vで、現行の50V LDMOSトランジスタとはピン互換性を備え、RF設計時に既存のPCB設計を再利用できる。
新LDMOS技術を採用したMRFX1K80は、1M〜470MHzのアプリケーション向けに1800W(65V時)の連続波を提供。65:1の電圧定在波比(VSWR)に対応する。現在、エアキャビティセラミックパッケージを採用した「MRFX1K80H」のサンプルを提供中で、2017年8月に量産を開始する予定。また、27MHzと87.5M〜108MHzのアプリケーション向けにレファレンス回路も提供している。同社では今後数カ月以内に、オーバーモールドプラスチックを採用した「MRFX1K80N」も提供するとしている。
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