アナログ・デバイセズは、2段階のドライブ能力を持つ絶縁型ゲートドライバー「ADuM4122」を発表した。同ドライバーを採用することで、低速および高速スイッチングへの動的な移行が可能となり、高効率のままEM放射と消費電力を抑えられる。
アナログ・デバイセズは2019年9月、2段階のドライブ能力を持つ絶縁型ゲートドライバー「ADuM4122」を発表した。現在量産出荷中で、1000個購入時の単価は2.53米ドルとなる。
ADuM4122は、フォトカプラ技術、トランス技術、半導体技術の利点を組み合わせた、トランスベースのアイソレーション(絶縁分離)手法の1つである「iCoupler技術」を採用しており、デジタル信号で効率的に2つのスルーレートを切り替えられる。
より密度の高いオートメーションシステムへと移行する際、モーションシステムの効率を最大化し、EM(電磁)放射を最小限に抑える。これまでは、使いやすさや性能維持よりも、ゲートドライバー能力を選択してEM放射規制を順守することが優先されてきたが、同ドライバーにより低速スイッチングと高速スイッチングへの動的な移行が可能となり、高効率のままEM放射と消費電力を抑えられる。その結果、モーション制御やロボティクス、エネルギーなどのアプリケーションにおいて、システムの機能が向上する。
入力電源3.3〜6.5Vで動作し、出力ピン当たりの出力電流は2A、ピーク短絡電流は3Aだ。絶縁性能5kVrms(1分間)で安全規格UL1577の認定を受けている。また、立ち下りエッジの最大伝搬遅延が48ナノ秒と高精度なタイミング特性を備える。
パッケージは8ピンSOICを採用。主な用途として、スイッチング電源、絶縁型ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)、MOSFETゲートドライバー、産業用インバーターなどを想定している。
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