アナログ・デバイセズは、CAN FD通信用トランシーバー製品を拡張したICシリーズ「ADM3055E」「ADM3056E」「ADM3050E」を発表した。業界標準を大幅に超える12Mビット/秒の性能を有するため、将来的なニーズにも対応できる。
アナログ・デバイセズは2018年11月、CAN FD(Controller Area Networks with Flexible Data-rate)通信用トランシーバー製品を拡張したICシリーズ「ADM3055E」「ADM3056E」「ADM3050E」を発表した。ADM3055Eは量産出荷中で、1000個受注時の単価は5.95米ドル。ADM3050Eは同年11月、ADM3056Eは12月から量産出荷予定で、1000個受注時の単価はそれぞれ2.25米ドルと2.55米ドルとなる。
ADM305xEシリーズは、既存のCANおよびCAN FD設計との後方互換性を維持しつつ、業界標準の5Mビット/秒を大幅に超える12Mビット/秒の性能を有し、将来的なニーズにも対応できる。最大150ナノ秒とループ遅延が低く、コモンモード電圧範囲が±25Vと拡張されているため、データレートを向上し、ケーブル長が延長できる。
同シリーズの中でもADM3055Eは、堅牢性に優れ、安全な絶縁CANノードのデザインが容易で、より迅速に市場投入できる。また、新しい低放射エミッションの絶縁型DC-DCコンバーターを内蔵しており、絶縁バス側に電源を別途用意する必要がない。
ADM305xEシリーズは、放射妨害に関するEN55022、CISPR22クラスBの2層PCBエミッション規格に準拠している。また、静電気放電に関するIEC61000-4-2レベル4のESD定格に対応する(±8kVの接触放電および±15kVの空気放電)
ADM3055Eが20ピン、ADM3056EとADM3050Eは16ピンで、いずれもSOICパッケージで提供される。
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