日本テキサス・インスツルメンツは、バッテリー動作時間を50%以上延長したDC-DC昇降圧コンバーター「TPS63900」を発表した。静止電流は75nA、効率は10μAで92%と高く、競合品と比較して最大3倍の出力電流を供給できる。
日本テキサス・インスツルメンツは2020年9月、バッテリー動作時間を50%以上延長したDC-DC昇降圧コンバーター「TPS63900」を発売した。2.5×2.5mmのWSON(Wafer Small Outline No-lead)パッケージを採用し、1000個購入時の単価は0.8米ドル。評価モジュール「TPS63900EVM」は、同社Webサイトで49米ドルで提供している。
TPS63900は、動的電圧スケーリングを実装しており、必要最低限の電圧でシステムへの電力供給が可能となっている。これにより、バッテリー動作時間が延長されたほか、同製品を用いてセンサーおよび無線接続用ICによる電力アーキテクチャを最適化することで、一次電池で10年以上動作するシステムを構築することも可能となった。
静止電流は75nA、効率は10μAで92%と高く、同社によると競合品と比較して最大3倍の出力電流を供給できる。
また、プログラム可能な入力電流制限機能を実装しており、スーパーキャパシターを効率的に充電することでピーク負荷のバッファリングやバッテリー容量の保護、システムの長寿命化、性能向上などが可能となる。
負荷過渡による出力電圧リップルを最大で50%低減可能なので、システムの安定性に貢献する。加えて、高速過渡応答により、静止電流(IQ)を低く保ちながら内部レギュレーションループの有効性を確保する。
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