ルネサス エレクトロニクスは、IoT機器向けに、Bluetooth 5.0 Low Energyに対応した32ビットマイクロコントローラー「RX23W」とアンテナや発振器、マッチング回路を集積した「RX23Wモジュール」を発売した。
ルネサス エレクトロニクスは2021年4月、Bluetooth 5.0 Low Energyに対応した32ビットマイクロコントローラー「RX23W」と、アンテナや発振器、マッチング回路を集積した「RX23Wモジュール」を発売した。
IoT(モノのインターネット)機器向けのRX23Wマイコンは、ロングレンジや2Mビット/秒のデータスループットといったBluetooth 5.0 Low Energyの機能をフルサポートしており、受信感度は125Kビット/秒において−105dBmになっている。
搭載するRXv2コアにより、最大動作周波数54MHzの処理性能と高い電力効率を発揮する。また、同社独自のセキュリティ機能「トラステッドセキュアIP(TSIP)」が、IoT機器を盗聴や改ざん、ウイルスなどの脅威から守る。
RX23Wモジュールは、マイコン「RX」シリーズと同じソフトウェア開発環境を用いて、システム制御と通信制御を同時に開発できる。各国の電波法認証やBluetooth SIGの認証を取得しており、RFの設計やチューニングを省いて使用できるため、開発期間の短縮に寄与する。
また、RX23Wモジュールは以下の開発ツールを提供する。マイコンの周辺機能やBluetoothのドライバコードを生成し、GUIを用いて各端子の機能を設定する「Smart Configurator」、Bluetoothのカスタムプロファイルを設計し、プログラムを自動で生成する「QE for BLE」、GUI操作で初期の無線特性の評価やBluetooth機能の確認ができる「Bluetooth Test Tool Suite」だ。これにより、開発者は開発初期の検討段階から、製品の応用開発までの各フェーズに適した開発ツールを選択できる。
パッケージは6.1×9.5mmの83ピンLGAを採用。既に量産を開始しており、1万個一括購入時の参考単価は6.6米ドルになっている。評価用ターゲットボードも提供し、参考単価は5000円だ(いずれも税別)。
同社は今後、RX23Wモジュールとアナログ、パワー製品を組み合わせたソリューション「ウィニングコンビネーション」を順次発売する計画も明らかにしている。
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