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デジタルマルチメーターが届いたら最初にすること初めて使うデジタルマルチメーター(1)(1/5 ページ)

長い測定器の歴史の中で、デジタル化が最初にされたのは周波数カウンターとデジタル電圧計である。デジタル電圧計は、電圧以外の測定もできるデジタルマルチメーターと進化して広く使われている。今回はキーサイト・テクノロジーの協力を得て、最新のベンチトップ型の6.5桁デジタルマルチメーターの基礎的な使い方について解説する。

» 2022年08月22日 10時00分 公開
[TechEyesOnline]
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 本記事は、計測器専門の情報サイト「TechEyesOnline」から転載しています。

はじめに

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 現在市場で使われている測定器の多くは、デジタル化されて測定結果が数字で表現されることは当たり前になっている。長い測定器の歴史の中で、デジタル化が最初にされたのは周波数カウンターとデジタル電圧計である。デジタル電圧計は、電圧以外の測定もできるデジタルマルチメーターと進化して広く使われている。今回はキーサイト・テクノロジーの協力を得て、最新のベンチトップ型の6.5桁デジタルマルチメーターの基礎的な使い方について解説する。記事で使った製品は、現在でも世界中で多く使われているキーサイト・テクノロジーの6.5桁デジタルマルチメーター34401Aの後継機種として登場した34461Aである。なお、今回の記事に使った34461Aのファームウェアバージョンは「A.03.03-03.15-03.03-00.52-04-03」なので、ファームウェアバージョンが異なるモデルの場合は、機能や操作が多少異なる可能性はある。

図1:今回の記事で使い方を解説するキーサイト・テクノロジーの34461A

 現在のマルチメーターは高機能でさまざまな用途に便利に使えるようになっているが、今回の解説記事では基本的な使い方を分かり易く表現することを重視した。

 34461Aを含む「Truevoltシリーズ」全ての概要や仕様はキーサイト・テクノロジーのカタログから知ることができる。34461Aの全機能の詳細について知りたい場合は、キーサイト・テクノロジーのHPから日本語取扱説明書を無料でダウンロードし利用できる。

 また、キーサイト・テクノロジーでは測定器について学ぶための英語サイト「KEYSIGHT UNIVERSITY」があり、ここにはデジタルマルチメーターについての解説もある。

6.5桁ベンチトップ型のデジタルマルチメーターのパネル

 デジタルマルチメーターが届いたら、操作する前に本体のパネルをよく見ることが必要である。本体の前面パネルには操作するための多くのキースイッチと液晶パネルがある。背面には交流電源コネクター、外部制御入力端子、背面パネル入力端子、通信インタフェースなどがある。

図2:デジタルマルチメーターの前面パネルと背面パネル[クリックで拡大]

前面パネルの中央上部には、デジタルマルチメーターで測定できる機能を選択するキーかある。このキーを使って基本的な設定を行っていく。

図3:前面パネルにある測定機能を選択するキー[クリックで拡大]

 ベンチトップ型のデジタルマルチメーターは、ラックに組み込んで測定システムの測定コンポーネントとして利用することがある。このため、本体背面から信号を入力する場合を考慮して、入力端子が前面と背面に用意されている製品がある。34461Aでは前面パネルに入力端子を切り替えるスイッチがある。

図4:入力端子の切り替えスイッチ[クリックで拡大]
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