低消費電力の産機向け電圧周波数コンバーター：日清紡マイクロデバイス NA2100

日清紡マイクロデバイスは、産業機器向け汎用低消費電力の電圧周波数コンバーター「NA2100」を発売した。シンプルな回路構成で12ビット以上の変換精度を提供する。

[EDN Japan]

　日清紡マイクロデバイスは2024年7月、産業機器向け汎用低消費電力の電圧周波数コンバーター「NA2100」を発売した。サンプルの受注を開始していて、参考価格は100個購入時で220円（税込）だ。

電圧周波数コンバーター「NA2100」 出所：日清紡マイクロデバイス

シンプルな回路構成で、変換精度12ビット以上を提供

　NA2100は、外部コマンドが不要で、アナログ信号を電圧に比例した周波数に変換でき、ノイズの混入による信号品質の低下を防ぐ。シンプルな回路構成で、12ビット以上の変換精度を提供する。直線性誤差スペックは±0.018％ max/FullScaleで、広範囲な直線性能を示す。出力周波数はf_CLKINの10〜90％で変化し、ひずみの少ない出力を得られる。

　出力信号をフォトカプラで絶縁すれば、簡易的な絶縁アプリケーションを構成できる。フォトカプラの電流信号はオペアンプでI/V変換し、MCUに信号を伝達可能だ。

　同期動作は外部システムクロックからフルスケール周波数を設定する。動作電圧は3.0〜5.25V、消費電力は3mW（typ.）、公称入力範囲は0〜VREF、VREF範囲は2.5V〜VDD。内部リファレンス電圧は2.5V、最大入力周波数は1MHz、動作温度範囲は−40〜＋125℃となる。パッケージは、VSP-8-AF（MSOP8）を採用した。

　主な用途として、簡易的な12ビット以上のA-Dコンバーター、電圧測定ブロックと信号処理ブロックの簡易的な絶縁伝送、バッテリーモニターシステムなどを見込む。