ゼロドリフトの2回路搭載オペアンプ:日清紡 NL6012
日清紡マイクロデバイスは、ゼロドリフトの2回路搭載オペアンプ「NL6012」を発売した。入力オフセット性能や温度安定性、A-Dコンバーターとの接続性、ノイズ耐性が向上している。
日清紡マイクロデバイスは2023年6月、ゼロドリフトの2回路搭載オペアンプ「NL6012」を発売した。既にサンプル受注を開始していて、サンプル価格は1000個購入時で286円(税込)。VSP-8-AFパッケージで提供する。
2回路搭載オペアンプ「NL6012」 出所:日清紡マイクロデバイス
同製品は、消費電流が15μA、入力オフセット電圧が最大10μV、オフセット電圧ドリフトが最大0.05μV/℃となっている。IC内部の電流を最適化することで、入力オフセット性能が向上した。
左=データシートでのスペック比較/右=実測値での比較 出所:日清紡マイクロデバイス
また、オペアンプの各素子に高温リーク対策を施しているため、高温下でも入力オフセット電圧の変動を抑えて、優れた温度安定性を発揮する。
温度安定性比較 出所:日清紡マイクロデバイス
加えて、負荷容量1000pFに対する安定性にも優れる。入力フィルター設計における減衰を低減することで発振を抑制し、A-Dコンバーターとの接続性を高めた。
パルス応答特性比較 出所:日清紡マイクロデバイス
EMIRR(EMI Rejection Ratio、ノイズに対する耐性指標)は、200MHz以上で80dB(オフセット電圧10μV換算)以上となった。 IoT(モノのインターネット)デバイスやワイヤレス機器におけるロバスト性の向上に寄与する。
周波数に対するEMIRR 出所:日清紡マイクロデバイス
バッテリーで稼働する機器や温度センサー、センサーインタフェースといった用途に適する。
- 出力電流1AのLDOボルテージレギュレーター、日清紡
日清紡マイクロデバイスは、民生機器および産業機器向けのLDOボルテージレギュレーター「NR1641」シリーズの販売を開始した。出力電流が1Aで、低消費電流と高速モードを自動で切り替えられる。
- 500mA LDOボルテージレギュレーター
日清紡マイクロデバイスは、民生機器や産業機器向けのLDOボルテージレギュレーター「NR1600」シリーズを発表した。入力最大電圧が5.5Vで、出力電流が500mAとなっている。
- 24GHz帯ドップラーセンサーモジュール
日清紡マイクロデバイスは、移動体検知向けの24GHz帯ドップラーセンサーモジュール「NJR4267」シリーズを発表した。17.2×25×3mmと小型ながら、マイクロ波回路やアンテナ、制御および信号処理向けMCUを搭載する。
- 降圧DC-DCスイッチングレギュレーター
日清紡マイクロデバイスは、降圧DC-DCスイッチングレギュレーター「NC2600」シリーズの販売を開始する。PWMとPFMとの自動切り替え機能を搭載し、小型のWLCSP-8-P11をパッケージに採用しており、実装面積を削減できる。
- 高速低ノイズの超音波センサー向けオペアンプ
日清紡マイクロデバイスは、高速センサー向けのオペアンプ「NJM2725」の量産を開始した。周波数性能が160MHzとなっており、超音波を用いた産業用センサーの信号を高速で増幅できる。
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