体積を5割削減、積層メタル系パワーインダクター新製品：太陽誘電 LSCND1006HKT2R2MF

太陽誘電は、積層メタル系パワーインダクター「MCOIL LSCN」シリーズとして「LSCND1006HKT2R2MF」など2製品を追加した。1006サイズで高インダクタンスを達成している。

» 2024年08月01日 09時00分公開

[EDN Japan]

　太陽誘電は2024年7月、積層メタル系パワーインダクター「MCOIL LSCN」シリーズとして「LSCND1006HKT2R2MF」など2サイズ、2アイテムを商品化した。子会社の和歌山太陽誘電で、同年5月から量産を開始している。サンプル価格は、1個50円だ。

積層メタル系パワーインダクター「MCOIL LSCN」シリーズ「LSCND1006HKT2R2MF」出所：太陽誘電

従来品から体積を約5割削減

　LSCND1006HKT2R2MFは1006サイズ（1.0×0.6×0.6mm）で、同社従来品「LSCNB1608HKT2R2MD」（1.6×0.8×0.8mm）から体積を約5割削減した。インダクタンス値が2.2μHで、直流重畳許容電流値は0.8Aを確保し、直流抵抗も375mΩと低抵抗となっている。

　同製品は、TWS（完全分離型ワイヤレスフォン）やスマートウォッチに代表される、超小型かつ高性能が求められるウェアラブル端末などの電源回路向けチョークコイル用途を見込む。

AEC-Q200に準拠した車載向け積層メタル系パワーインダクター
太陽誘電は、車載向けの積層メタル系パワーインダクター「LACN」シリーズを発表した。使用温度範囲は－55～＋165℃で、車載用受動部品規格「AEC-Q200」に準拠している。
積層メタル系パワーインダクターの新製品
太陽誘電は、積層メタル系パワーインダクター「MCOIL LSCN」シリーズに新たに3製品を追加し、量産を開始した。スマートフォンやウェアラブルデバイスなどの電源回路向けチョークコイル用途に適する。
車載向けスルーホール型エッジ巻きインダクター
ビシェイ・インターテクノロジーは、車載向けスルーホール型エッジ巻きインダクター「IHDF-1300AE-1A」を発表した。最大15.4mmと低背で、定格電流が最大72A、飽和電流が最大230Aとなっている。
高いQ特性を備えた、車載高周波回路用インダクター
TDKは、車載高周波回路用インダクター「MHQ1005075HA」シリーズを発表した。同社独自のセラミック材料と構造を採用し、空芯巻線インダクターと同程度の高いQ特性を備える。
車載向けフェライト系パワーインダクター
太陽誘電は、車載向けに、フェライト系パワーインダクター「LAXH」シリーズを発表した。車載用受動部品の信頼性試験規格「AEC-Q200」に準拠し、使用温度上限が150℃に向上した。