高いQ特性を備えた、車載高周波回路用インダクター:独自のセラミック材料と構造を採用
TDKは、車載高周波回路用インダクター「MHQ1005075HA」シリーズを発表した。同社独自のセラミック材料と構造を採用し、空芯巻線インダクターと同程度の高いQ特性を備える。
TDKは2024年2月、車載高周波回路用インダクター「MHQ1005075HA」シリーズを発表した。同月より量産を開始していて、サンプル価格は1個10円(税別)。月産3000万個体制で生産する。
車載高周波回路用インダクター「MHQ1005075HA」シリーズ 出所:TDK
同社独自のセラミック材料と構造を採用し、空芯巻線インダクターと同程度の高いQ特性を備える。形状は1.0×0.5×0.7mmの1005サイズで、動作温度範囲は−55〜+125℃となる。
インダクタンスレンジは、1.0n〜56nHまでを用意する。従来製品と同等以上の高周波特性を有すると共に、基板曲げ応力などによる断線不具合を予防する構造とした。これにより、AEC-Q200に対応した車載グレード品となっている。
主な用途として、車載用機器の高周波回路、スマートフォンやタブレット端末、基地局など無線通信の送受信高周波回路を見込む。
- アナログ出力/SENTプロトコルを搭載した3Dホールセンサー
TDKは、アナログ出力やSENTプロトコルを備えた、3Dホールセンサー「HAL 3927」を発表した。独自の「3D HALピクセル・セル・テクノロジー」を採用し、水平磁界成分、垂直磁界成分のX、Y、Z軸を直接測定できる。
- ピーク電流2Aに対応したモーターコントローラー
TDKは、ピーク電流2Aに対応したBLDCおよびBDCモーター制御用の組み込みコントローラー「HVC 5223C」を発表した。AEC-Q100の温度グレード1に準拠していて、同社のピーク電流1A対応品とピン互換性を有する。
- 渦電流の影響を抑制、NFCアンテナ向け磁性シート
TDKは、NFCアンテナ向けの磁性シート「IFQ06」を開発、量産を開始した。透磁率が高く、磁気損失が低いため、NFCアンテナコイルの背面に配置することで通信特性が向上し、周囲の金属がもたらす渦電流などの悪影響を効果的に抑える。
- DC-DCコンバーターの6W、10Wモデル、TDK
TDKラムダは、DC-DCコンバーターの6Wモデル「CCG6」および10Wモデル「CCG10」の販売を開始した。3タイプの入力電圧範囲を選択可能。動作温度範囲は6Wモデルが−40〜+95℃、10Wモデルが−40〜+90℃となっている。
- 特定モーターに用途を限定したコントローラー
TDK ミクロナスは、組み込みモーターコントローラー「HVC5x」シリーズを発表した。自動車や産業機器用ステッパーモーター、ブラシレスモーター、ブラシ付モーターの駆動制御に適する。
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