AEC-Q200に準拠した車載向け積層メタル系パワーインダクター:使用温度範囲は−55〜+165℃
太陽誘電は、車載向けの積層メタル系パワーインダクター「LACN」シリーズを発表した。使用温度範囲は−55〜+165℃で、車載用受動部品規格「AEC-Q200」に準拠している。
太陽誘電は2024年5月、車載向けの積層メタル系パワーインダクター「LACN」シリーズを発表した。サンプル価格は1個当たり50円となる。
積層メタル系パワーインダクター「LACN」シリーズ 出所:太陽誘電
同シリーズは、いずれも使用温度範囲が−55〜+165℃で、車載用受動部品規格「AEC-Q200」に準拠している。同社独自のメタル系材料や積層工法を改善していて、+150℃だった同社従来品「LCCNF2012KKTR24MAD」の使用温度上限を更新している。
自動車のエンジンECU(電子制御ユニット)やBMS(バッテリーマネジメントシステム)といった制御系に加えて、ADAS(先進運転支援システム)などのボディー系、ABS(アンチロックブレーキシステム)などの安全系に用いるDC-DCコンバーターのチョークコイル用途に適する。
「LACNF2012KKTR24MAB」「LACNF2012KKTR33MAB」「LACNF2012KKTR47MAB」「LACNF2012KKT1R0MAB」の4種を用意する。インダクタンス値は、それぞれ0.24μH、0.33μH、0.47μH、1.00μH。インダクタンス許容差は、いずれも±20%となった。
サイズはいずれも2.0×1.25×1.0mm(高さは最大値)。2024年4月に、同社子会社の和歌山太陽誘電にて量産を開始している。
- 積層メタル系パワーインダクターの新製品
太陽誘電は、積層メタル系パワーインダクター「MCOIL LSCN」シリーズに新たに3製品を追加し、量産を開始した。スマートフォンやウェアラブルデバイスなどの電源回路向けチョークコイル用途に適する。
- 車載向けフェライト系パワーインダクター
太陽誘電は、車載向けに、フェライト系パワーインダクター「LAXH」シリーズを発表した。車載用受動部品の信頼性試験規格「AEC-Q200」に準拠し、使用温度上限が150℃に向上した。
- 105℃対応のBluetooth 5.2無線通信モジュール
太陽誘電は、Bluetoothの最新コア仕様バージョン5.2に対応した無線通信モジュール「EYSPBNZUA」を発表した。高温や発熱を伴う環境下での使用を想定し、使用温度範囲の上限を+105℃に拡大している。
- Bluetooth5対応独自ソフト内蔵の無線通信モジュール
太陽誘電は、Bluetooth 5対応の無線通信モジュール「EYSKJNAWB-WX」を発表した。独自ソフトウェアを搭載し、外部から簡単なコマンドを入力するだけで無線通信を確立する。低消費電力で稼働することが求められる、小型IoT関連機器に適している、としている。
- 150℃対応車載向け積層セラミックコンデンサー
太陽誘電は、車載向けに使用温度範囲を150℃にまで拡大した積層セラミックコンデンサーを商品化した。AEC-Q200に準拠し、自動車のエンジンやトランスミッションなどパワートレイン向けのデカップリングやノイズ対策に適している。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.