Texas Instrumentsは、絶縁型電源モジュールの新製品「UCC34141-Q1」「UCC33420」を発表した。TI独自のマルチチップパッケージング技術「IsoShield」を採用し、個別のソリューションを用いる場合と比べて電力密度を最大3倍に高める。電気自動車(EV)やデータセンターでの活用を見込む。
Texas Instruments(以下、TI)は2026年3月25日、絶縁型電源モジュールの新製品「UCC34141-Q1」「UCC33420」を発表した。TI独自のマルチチップパッケージング技術「IsoShield」を採用し、絶縁型の設計において個別のソリューションを用いる場合と比べて電力密度を最大3倍に高める。電気自動車(EV)やデータセンターでの活用を見込む。
EVやデータセンター向けソリューションは部品数が多く、近年の電源モジュールの小型化、効率的かつ安全な電力供給への要求はますます高まっている。ここで重要になるのがパッケージング技術だ。TIはこれまで、独自のパッケージング技術で電源モジュールの基板面積削減と電力密度/効率/熱性能向上を目指してきた。
2024年6月に発表した磁気パッケージング技術「MagPack」は、専用の3次元(3D)パッケージモールドプロセスを採用。前世代品と比較して最大50%のサイズ縮小を実現した。
そして、今回新しく発表したのがIsoShieldだ。高性能なプレーナートランスと絶縁パワーステージを統合し、機能絶縁/基礎絶縁/強化絶縁をサポートするもので、TIは「絶縁電源における最高レベルの電力密度を実現する」「電力密度を高めながら堅牢で安全な絶縁を維持できる」としている。統合パッケージングによって外部トランスが不要になり、システムの複雑さも軽減できる。
個別のソリューションを用いる場合と比べて、IsoShieldを用いると電源モジュールのソリューションサイズは最大70%小さくなり、電力密度は最大3倍になる。また、分散型電源アーキテクチャを可能にして単一障害点を回避することで、安全性と信頼性を向上させている。UCC34141-Q1とUCC33420はTIの前世代のモジュールと比べて54%小型化し、熱特性が30%向上した。
TIの担当者は「EVにおいては航続距離や充電間隔への期待に応えるため、コンパクトで強力なモーター制御ソリューションが求められている。IsoShieldはまさにそのニーズに応えるものだ」「データセンター関連の開発に携わるエンジニアは、増大し続けるシステムの要求に応えながら、より小型なソリューションでより大きな電力を供給するという課題に直面している。TIは電力供給を強化しながら、信頼性や安全性を損なわなず、これらの問題を解決する」と強調した。データセンター向けには、TIは2026年3月16日、次世代AIデータセンター向けの設計開発でNVIDIAと協業することも発表している。
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