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SDVとは? 定義や課題、時代に合わせたモビリティDX戦略の重要性知っておきたいSDV(1/3 ページ)

今回はSDV(Software Defined Vehicle)の概要やメリット、日本のモビリティDX戦略などについて説明します。

» 2026年05月14日 11時00分 公開
[リョーサン菱洋]
リョーサン菱洋ホールディングス株式会社

本連載はリョーサンが運営するマガジンサイト「リョーサンテクラボ」に掲載された記事を転載しています。本記事は2025年4月23日に公開されたものです。

 自動車業界は急速に進化し、従来の機械的な車両から、ソフトウェアによって車両の機能を制御するSDV(Software Defined Vehicle)という新たな形態に移行しています。これは、自動車メーカーや政府の施策、そして進化したテクノロジーによって支えられる重要な変革です。

 本記事では、SDVとは何か? そしてなぜ今後普及が進むのか? に焦点を当て、モビリティDX戦略の概要についても解説します。

1. SDVとは? 意味や定義を簡単に解説

 SDVとは、車両の主要な機能や性能をソフトウェアで定義・制御する車両です。従来の自動車は、エンジンやブレーキ、インフォテインメントなど多くのシステムがハードウェアや物理的な部品に依存していました。

 しかし、SDVではこれらの機能がソフトウェアによって管理され、リモートでのアップデートや機能追加が可能になります。これにより、車両は納車された後も進化を続け、運転支援機能の向上やUX(User Experience)の改善、新機能の追加などが随時行えるようになります。

 SDVのソフトウェアアップデート:OTA

 OTA(Over the Air)とは、インターネットや無線通信を使って、車両のソフトウェアをリモートでアップデートする技術です。名前の通り、物理的な接続やメディアを使わず、無線通信経由でデータを配信・更新できることが特徴です。これにより、最新のソフトウェアや新機能を日々更新することが可能となります。

2. 自動車メーカーが加速するOTA対応車種の増加動向

 近年、自動車業界ではSDV化の流れが加速しており、各自動車メーカーがその第一歩として導入しているのが、OTAアップデート対応です。もともとOTA技術は、テスラなどの新興メーカーがいち早く採用し、納車後の車両機能の進化を可能にする革新的な手法として注目を集めてきました。現在では、トヨタ、BMW、GM、フォードといった主要な自動車メーカーも次々とこの技術を採用し、実装を進めています。

 現時点では、OTAによるアップデートの対象は主にIVI(In-Vehicle Infotainment)に限られていますが、今後SDV化が進むにつれて、車両の制御系や先進運転支援システム(ADAS)、電子制御ユニット(ECU)全体にまでOTAの対象が拡大していくと考えられています。

OTAによる多様なSDVの形(出展:経済産業省「モビリティDX戦略」) OTAによる多様なSDVの形(出展:経済産業省「モビリティDX戦略」)

 また、OTA対応を行う上で、自動車の多くの機能がインターネットに接続されるようになるため“車載サイバーセキュリティ”の対応が必須となります。

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