DC-DCコンバーター(昇圧動作)
昇圧動作の場合も、コイルのエネルギーの蓄積/放出という働きは変わりません。
イメージとしては、コンデンサーにコイルからバケツリレーのようにエネルギーを押し込んで上積みしているような感じといえます。これを示した式が下記になります。
昇圧動作の場合、下記の1〜2を繰り返します。イメージ図ではコイルとスイッチの位置関係が降圧電源と異なっていることに注目ください。
1.SW1をON、SW2をOFFにします。Vinからコイルを経由して、GNDへの電流が
徐々に増加します。コイルに電流が流れることで、エネルギーが蓄積されます。
2.次にSW1をOFF、SW2をONにします。SW1をOFFにしてもコイルは電流を流し
続けようとするため、蓄積したエネルギーを電流として放出することになります。
この電流によって出力コンデンサーが充電され出力電圧は上昇しますので、スイッチを交互に切り替えることで出力電圧(Vout)がさらに上昇していきます。昇圧のイメージをまとめると、ONとOFFの比率、つまりデューティー比によって決まり、平滑化することにより電圧が決まることは同じです。ですが、コイルにためたエネルギーをコンデンサーへ供給するタイミングが異なりますので、降圧の場合と出力電圧の計算が異なることにご注意ください。
SW1がONしている時間にコイルにエネルギーを蓄積し、OFF時にコンデンサーに供給しますので、ON時間が長い分電圧を上げるという関係になります。仮に変換の効率を100%とすると、入力の電力は、出力の電圧が上がった分、負荷に流せる電流は反比例して小さくなります。さらに効率を考えますと、昇圧を行った際、意外と電流が取れないというケースも結構ありますのでご注意ください。
1-2. パワー半導体(スイッチング素子):内蔵と外付けの違いは?
パワー半導体は、電力の変換や制御を行うための重要なデバイスで、高電圧や高電流を扱う際に必要不可欠です。DC-DCコンバーター(降圧構成)では、スイッチング素子(FET)としてパワー半導体が使用されています。
一般的に電圧が5〜24Vの範囲であれば、左図のように電源ICにFETが内蔵されている場合が多く、製品の選択肢も豊富です。しかし、扱う電圧が24Vを超えると右図のように電源ICは制御回路とスイッチング素子が分離されている構成が一般的です。スイッチング素子を分離することで、高い電力負荷にも対応可能になります。これらの構成は、高い電力負荷による発熱や回路サイズなどを考慮しながら設計する必要があります。
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