マイクロチップ・テクノロジーは、AIハイパースケールデータセンターや高電圧電源向けに、SST対応の3.3kV SiCパワーモジュール「HV-D3 mSiC」の提供を開始した。100〜300Aレンジをカバーし、EV充電インフラや鉄道および大型輸送機器の補助電源などの用途も想定する。
マイクロチップ・テクノロジーは2026年5月、AIハイパースケールデータセンターや高電圧電源向けに、ソリッドステートトランス(SST)対応の3.3kV炭化ケイ素(SiC)パワーモジュール「HV-D3 mSiC」の提供を開始した。すでに量産受注を開始している。
同製品は、3.3kVのSiC MOSFETとショットキーダイオードを業界標準の62mmパッケージに統合したパワーモジュールだ。SST構成に適した設計とし、中電圧グリッドからDC電力を供給できる構成を取ることで、従来の低周波変圧器ベースの電力供給に比べてシステム効率が向上したという。
同社の「mSiC MOSFET」技術を採用し、温度変化に対するオン抵抗の安定性を高めた。パッケージは6kVの絶縁に対応。CTI600定格材料と長い沿面距離設計により、高電圧環境での安全な直列接続が可能だ。
製品構成はハーフブリッジおよびコモンソースの両方式を用意していて、アンチパラレルショットキーダイオードの有無を選択できる。電流レンジは100〜300Aに対応。ディスクリートSiCデバイスと大型モジュールの中間領域をカバーする。13.8kVまたは34.5kV系統に接続する場合、低電圧SiCデバイスに比べて直列接続数を約半分に削減できる。
スイッチング特性はハードスイッチングとソフトスイッチングの双方に対応可能。同社はAIデータセンター向けSSTに加え、メガワット級の電気自動車(EV)充電インフラ、鉄道や大型輸送機器の補助電源、中電圧モータードライブ、産業および防衛用途の電力システムなどを用途に想定している。
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