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ADASを進化させるレーダー、LiDAR、カメラの技術革新認識とセンサーフュージョン(1/3 ページ)

ADASでは、レーダー、LiDAR、カメラの高性能化とセンサーフュージョンにより、車両周辺の認識精度が向上している。

» 2026年08月17日 12時30分 公開

 自動運転とADAS(先進運転支援システム)の進化によって、車両は周囲の状況をリアルタイムで把握できるようになっている。これは、認識とセンサーフュージョンという概念に基づく複雑なプロセスだ。

 認識とは、物体の検出と分類、交通標識の認識、歩行者の追跡、道路のマッピングを行う能力を指す。ただし、あらゆる種類のセンサーには、それぞれ物理的な限界がある。センサーフュージョンは、高度なアルゴリズムを使用して複数のセンサーから得たデータをインテリジェントに組み合わせることで、このギャップを埋める技術である。

 本稿では、認識とセンサーフュージョンが、車載センサーの主要3分野であるレーダー、LiDAR、カメラの進化と技術革新をどのように促しているかを紹介する。また、ADASの画像処理と認識性能を高める高度な機能を備えたレーダー、LiDAR、カメラ製品も取り上げる。

高密度導波管アンテナ搭載の4Dイメージングレーダー

 車載レーダーは、霧、雨、暗闇など、カメラやLiDARの性能が低下する厳しい条件下でも優れた性能を発揮する。4Dイメージングレーダーの登場によって、従来の距離、速度、方位角に加えて、高さ方向の情報も得られるようになった。このため4Dレーダーは、従来LiDARでしか得られなかった高密度の点群データを生成できる。市場調査会社MarketsandMarketsによると、4Dイメージングレーダー市場は2025年に3億9000万米ドル規模で、2030年には12億米ドルに達し、年平均成長率は25.2%になると予測されている。

 Hirain Technologiesは、Arbe Robotics(以下、Arbe)の4Dイメージングレーダーチップセットソリューションをベースにした長距離イメージングレーダー「LRR615」を開発した。このレーダーシステムは、高密度導波管アンテナを搭載する同社初の製品だ。この機能によって、画像の鮮明度、検出感度、シグナルインテグリティを向上させている。

[クリックで拡大] 出所:Hirain Technologies

 LRR615は、コスト効率と大規模生産への適合を重視して設計され、自動運転システムでカメラと組み合わせて使用できるため、LiDARの代替手段になる。Hirainは、デバイスの統合、較正、検証を終えた後、年間1万台の生産を実現するための製造工程を構築しているという。

 Arbeのチップセットは、超高解像度データを処理する独自の車載グレードICを3個統合したマルチチップアーキテクチャだ。このチップセットは2304個の仮想チャンネルからリアルタイムデータを処理し、3Tビット/秒相当の処理スループットを実現するとともに、20フレーム/秒(fps)で1万件を超える検出結果を提供可能だという。

 Arbeのチップセットは、GlobalFoundries(以下、GF)独自の「22FDX」プロセス技術を採用している。このプラットフォームは特に車載レーダーを対象としていて、RF、アナログ、デジタルの処理ブロックを同一ダイ上に統合する。これによってシステムコストを削減し、市場投入までの時間を短縮する。GFによると、この技術を使用することでArbeは、周囲環境のリアルタイム4D画像を業界で初めて生成し、1度の分解能を実現したという。

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