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ROMにUSBドライバを内蔵する「Cortex-M0」マイコン、VIDとPIDの提供サービスも

» 2011年12月07日 00時00分 公開
[EDN Japan]

 NXP Semiconductorsは2011年11月、ARMのプロセッサコア「Cortex-M0」を搭載する32ビットマイコンの新製品「LPC11U2xシリーズ」を発表した。ROMにUSBのドライバソフトウェアとAPI(Application Programming Interface)を内蔵することを最大の特徴としており、USBインタフェースを搭載する民生用機器、産業用機器、携帯機器、PCなどの用途に向ける。48端子のLQFPパッケージを採用する「LPC11U23FBD48/301」からサンプル出荷を開始している。LPC11U23FBD48/301の1万購入時の価格は1.53米ドル。


 またNXPは、マイコンの顧客向けに、USBベンダーID(VID)のサブライセンスと無償のプロダクトID(PID)を提供するグローバルプログラムを導入することも発表した。LPC11U2xシリーズの投入とこのグローバルプログラムの導入により、「USB接続可能な低消費電力の製品設計を、従来よりも容易かつ低コストで実現できるようになる」(同社)という。

 LPC11U2xシリーズのROMは、ヒューマンインタフェースデバイス(HID)、マスストレージデバイスクラス(MSC)、コミュニケーションデバイスクラス(CDC)という3つのUSBクラスドライバを内蔵している。また、これらのUSBドライバは、NXPが提供するオープンソースのライブラリ(同社サイトから入手できる)によってさらに機能を拡張することが可能だ。また、同ROMは、32ビット割り算ライブラリも搭載している。この割り算ライブラリを用いることで、Cortex-M0の演算処理を補完できる。

 その他の仕様は以下の通り。動作周波数は最大50MHzで、内蔵メモリーの最大容量はSRAMが10Kバイト、フラッシュが32Kバイト、EEPROMが4KB。パワーオンリセット、マルチレベルの電圧低下検知回路、USB専用のPLL(位相同期回路)、8チャネルの10ビットA-Dコンバータ、16ビット/32ビットのタイマーなどの周辺回路を備える。インタフェースは、USART(Universal Synchronous and Asynchronous Receiver and Transmitter)、SSP(Synchronous Serial Port)、I2Cなど。

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