再生可能エネルギーを効率よく利用するには、不利な環境下でも効率よく動作し、劣化が生じにくい機器を作り上げる必要がある。東陽テクニカは太陽光発電システムや、蓄電池(二次電池)の開発に役立つ計測器やシミュレータを見せた。
東陽テクニカは、再生可能エネルギー関連の機器開発に役立つ計測機器やシミュレータ製品群を「TECHNO-FRONTIER 2012(テクノフロンティア2012)」(2012年7月11〜13日、東京ビッグサイト)に出展した。太陽光発電や二次電池、ワイヤレス充電などに関連する機器の開発に役立つ。
ソーラーアレイシミュレータ「TerrasSASシリーズ」は、太陽電池モジュールの出力特性を模擬する電源装置(図1)。太陽電池モジュールの後段に接続するパワーコンディショナー(インバータ)の評価や、パワーコンディショナーが内蔵するMPPT(Maximum Power Point Tracker:最大電力点追従)機能の試験などに役立つという(図2)。MPPTとは、太陽電池モジュールから取り出せる電力を最大化するために、後段の機器と太陽電池の間に入れて、出力電圧と電流を最適化する機能である。
「MXシリーズ」は交流、直流出力が可能な系統模擬用の交流電源装置。太陽光発電システムを家庭などに導入した際の潮流・逆潮流をシミュレーションする電源として利用できる(図3)。太陽電池モジュールの出力が天候の変化などにより急減、急増した場合、パワーコンディショナーの性能が不十分で、うまく追従しないと、宅内に供給される電力にノイズが重畳してしまったり、不規則に変動してしまう。宅内に設置する機器に対して、このような品質の低い電力を模擬的に送り、動作に問題が生じないかどうかを確認するために役立つ。
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