アナログ・デバイセズの12ビットSAR型A-D変換器IC「「AD7091R」は、3×2mmと小型な上に、消費電流が1Mサンプル/秒時に0.43mAと低い。2.5Vの参照電圧源も内蔵しており、外付けが不要だ。
アナログ・デバイセズは2012年9月、小型かつ低消費電力を特長とする1Mサンプル/秒動作の12ビット逐次比較(SAR)型A-D変換器IC「AD7091R」を発表した。参照電圧源を内蔵する。既にサンプル供給を始めており、量産出荷にも対応可能だ。バッテリやUSB経由の外部電力で駆動する、データ集録モジュールや携帯/可搬型の計測器・医療機器などに向ける。
実装面積が3×2mmと小さい10端子LFCSP封止品を用意しており、「競合他社品に比べて33%小型だ」(同社)と主張する。消費電流は1Mサンプル/秒動作時に標準0.349mA、最大0.430mA(電源電圧が3Vのとき)と低く、「競合他社が供給する最も近いSAR型A-D変換器ICに比べて、70%以上も低消費電力だ」(同社)とする。パワーダウン時の消費電流は264nA、待機時は21.6μAに抑えた。
電源電圧範囲は2.7〜5.25V。DC精度は、積分非直線性誤差(INL)が12ビット±1LSB。内蔵する参照電圧源の電圧は2.5Vで温度特性は4.5ppm/℃。価格は1000個購入時の単価が2.15米ドル。実装面積が5×3mmの10端子MSOP封止品も用意した。評価ボード「EVAL-AD7091RSDZ」も59米ドルで提供する。ただしこの評価ボードを使用するには、別途99米ドルで販売する制御ボード「EVAL-SDP-CB1Z」が必要である(価格はいずれも米国におけるもの)。
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