次に、マイコンを実際に使う手順に沿って、これらの機能がどのように働くか見ていきましょう。
ここで「マイコンを使う」とは、ユーザーがプログラムを作ってから、マイコンの外部とデータなどの情報のやりとりをするまでを指します。
各部(メモリ、CPU、周辺回路)の詳細は、今後あらためて説明する予定です。
図3をご覧ください。この図を使いながら、マイコンが動作する手順(1)⇒(2)⇒(3)⇒(4)⇒(5)⇒(6)⇒(7)に沿って、各部の仕事を大まかに説明します。
(1)プログラムを作る
ユーザーはPCを使って、自分がマイコンにやらせたい作業に相当するプログラムを作ります。
(2)プログラムをマイコンのROMに入れる
出来あがったプログラムをROMに書き込みます(これもPCで行います)。
(3)CPUが動き始める
マイコンに電源を入れると、CPUが動き始めます。CPUはROMに書かれているプログラムから命令を読み出して、順番に実行します。
(4)演算を実行する
算術演算と論理演算、データ転送はALUが行います。データをシフトする操作は、シフタが受け持ちます。
(5)データを一時的に保管する
演算処理の途中でデータを一時的に保管する必要がある時は、RAMかレジスタに格納します。RAMはたくさんのデータを入れることができます。データの数が少ない場合はレジスタを使います。
(6)周辺回路へ指示
CPUから周辺回路に仕事の指示を出します。
(7)CPU⇔周辺回路⇔外部回路
周辺回路がマイコンの外部にある回路とやりとりしたデータを、CPUとの間でやりとりします。
いかがですか。マイコンの内部構成と各部の役割を把握できたでしょうか? 各部の詳細については、連載の中で今後説明していきます。今回は、その下準備として、マイコン内部の仕事の流れをつかんでおいてください。
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